支持広げる保守系3党 エネ政策連携は難しい?
国政では自民・公明の連立政権が少数与党に転落する中で、政策ごとの部分連合がありそうな状況だ。しかし選挙直後に「有り得る」と思われたエネルギー問題での中道・右派連合はまとまりそうにない。
昨年10月の衆議院選挙では、リベラル色を強めた自民党から保守層が離れ、中道色を強めた国民民主党が617万票、参政党が187万票、総選挙初挑戦の日本保守党が114万票を獲得した。
選挙直後に、国民民主党の玉木雄一郎代表らが「政策ごとの部分連合」を提案し、話題を集めた。ところがエネルギー分野では「各党いろいろ問題があり、協議を進める状況ではない。有権者の関心は税と控除になった」(国民民主党関係者)という。
参政党は、反原発活動をする元大学教授のT氏が当初の中心メンバーだったが、党首の神谷宗弊氏と総選挙前に仲違い。日本保守党については著名作家で代表の百田尚樹氏を、かつて同党から衆院補選に出馬した研究者のI氏が批判。これに対し、保守党は名誉毀損でI氏を訴えた。
この問題を巡っては保守系オピニオン誌のW誌とH誌が保守党批判を行い、同党を巡る言論は混乱状態になっている。国民民主党も玉木代表が女性問題で今年3月まで3カ月間の役職停止処分となっていた。「せっかく追い風が吹いたのに、自らのミスで党勢が伸び悩む。国会議員として襟を正し、まっとうな政策論議を展開してほしい」(永田町関係者)
日本保守党は、前名古屋市長の河村たかし共同代表が、反原発の立場だ。ただし3党とも、再エネ支援に批判的だった。部分連合の話も浮上していたものの、「結局、具体化していない。7月の参議院選挙前にもなさそうだ」(同関係者)。エネルギー関係者にとっては、まだ新党の政策への影響を考えなくてもよいかもしれないが、若年層を中心に着実に支持を集めている点には要注目だ。
豪がLNG輸出抑制⁉ 野党が選挙公約で表明
3年ぶりの政権交代か、それとも現政権の継続かー。5月3日に投開票されるオーストラリアの連邦総選挙は、労働党現政権と自由党を中心とする野党連合との間で激しいデッドヒートが繰り広げられている。
エネルギー政策も重要な争点の一つだが、自由党のピーター・ダットン党首が選挙公約に突如、LNGの輸出を抑制すると表明して波紋を広げている。特に最大の輸出先である日本のエネルギー業界にとっては寝耳に水であり、もし自由党が政権を奪取すれば日本のLNG調達計画が大幅に狂う可能性も否定できない。

ダットン氏は選挙戦の遊説先で、豪州全体のガス供給量が不足して価格が上昇する懸念があることを理由に「豪州人のための、豪州のガス」と名打ったガス計画を発表し、LNGの輸出を抑制するとの意向を表明した。しかもダットン氏はその際「(最大の輸出国である)日本とは外交に関係するU氏とT氏に話をした」とコメントしたというのだ。
確かにダットン氏率いる自由党は、再生可能エネルギーを重視する労働党現政権に対するアンチテーゼとして「これからのエネルギーの柱はLNGだ。国内供給を重視する」と主張している。しかしそれは2030年以降の話だと誰もが認識していた。 ある大手エネルギー企業の関係者は「そもそも長期契約で調達が当面決まっている話を覆すことはできない。おそらく中長期的に抑制するということだと理解しているが」と首をかしげる。
外交に関係する2人に話した内容も判然としない。T氏は豪州の地元メディアのインタビューで、ダットン氏から忠告があったのではないかと問われた際「忠告というわけではないですが、話はありました。日本は豪州に多額の投資をしていて、事業の予見性が重要なことです」と見事なまでのゼロ回答で煙に巻いた。
ダットン氏が政権を奪取すれば、日本のエネルギー政策を混乱させる要素が出てきただけに気が気でないところだが「ダットン氏は人気がないうえに、自由党の公約が実現可能性がないとの分析が各所でされており、政権奪取できないのではないかとの見方が有力視されている」(外交筋)といい、杞憂に終わる可能性もありそうだ。














