家庭向けDRサービスを開始 再エネの利用拡大目指す

2022年9月10日

【中部電力ミライズ】

 カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの開発が進んでいる。一方で、太陽光発電や風力発電などの再エネは、天候や季節、時間帯によって発電量が大きく変動するため、電気を安定的に供給するには「使う量」(需要)と「つくる量」(供給)のバランスを保つことが重要になる。そこで、再エネの利用拡大に向けて、「再エネの発電量に合わせて電気を使う」という〝新しい電気の使い方〟を体験できるサービスが開発された。

専用サイトで貢献量が確認できる

メールでアクションを依頼 結果に応じてポイント進呈

7月1日、中部電力ミライズが開始した「NACHARGE(ネイチャージ)」は、新しい電気の使い方をサポートする家庭向けDR(デマンドレスポンス)サービスだ。

参加者に向け、再エネの発電状況や電力の需給状況に応じて、「節電」や「電気の使用時間の変更」といった〝お願いメール〟が配信される。依頼内容に従い「エアコンの設定温度を変更する」「家事の時間をずらす」といったアクションを起こすと、その結果を翌日以降に専用サイトで確認できる。アクション結果に応じて電気料金の支払いや、提携先企業の他のポイントと交換可能な「カテエネポイント」を付与。特に需給が厳しい7~8月は節電量1kW時につき10ポイント、さらにこの期間内で節電に成功した全員に100ポイントを追加で進呈する。

参加者全員の貢献量からCO2排出削減量を算出し、環境への貢献度を知ることもできる。

担当者によると、申込件数は約5万4000件(8月5日時点)となり、総貢献量も約5万kW時(7月末時点)に達したという。

NACHARGEは、「自然(Nature)由来の再エネで社会を満たしていきたい(Charge)」という思いから命名された。中部電力ミライズは「電力の安定供給および2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて最大限貢献していく」としている。