【マーケット情報/9月19日】原油下落、需給緩和の見方が台頭

2022年9月20日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

9月12日から19日までの一週間における原油価格は、主要指標が軒並み下落。供給増加と需要後退の見通しが重荷となった。

米国は11月、スイート原油の戦略備蓄1,000万バレルを放出する計画。また、同国では労働者ストライキ終了の目途が立ち、原油の列車輸送が通常に戻る見込みとなっている。週間原油在庫の増加も、需給緩和感を強めた。

また、国際エネルギー機関(IEA)は、今年の石油需要成長予測に下方修正を加えた。中国における新型コロナウイルス対策のロックダウン、それにともなう経済の減速を要因としている。

ただ、中国ではロックダウンがある程度緩和され、石油需要の回復に対する期待が高まりつつある。さらに、IEAは、需要後退を予想する一方で、天然ガス価格の高騰を背景に、今後6カ月間は石油の発電用需要が増えると予測している。そんななか、OPECプラスの8月産油量は、目標を日量358万バレル下回ったもよう。価格下落が幾分か抑制された。

【9月19日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=85.73ドル(前週比2.05ドル安)、ブレント先物(ICE)=92.00ドル(前週比2.00ドル安)、オマーン先物(DME)=90.37ドル(前週比1.98ドル安)、ドバイ現物(Argus)=90.25ドル(前週比2.25ドル安)