【マーケット情報/9月23日】原油下落、経済減速が重荷

2022年9月26日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み下落。経済の冷え込みを受け、石油需要が一段と後退するとの予測が強まった。特に、米国原油を代表するWTI先物および北海原油の指標となるブレント先物は、前週からそれぞれ6.37ドルと5.2ドルの急落となった。

ロシア政府が、予備兵役の動員を決定。戦争の長期化が懸念され、経済がさらに低迷するとの見方が台頭した。

さらに、英国中央銀行、および米国連邦準備制度理事会は金利をさらに引き上げた。また、アジア開発銀行は、アジア地域の経済成長予測を下方修正。インフレ率の上昇や、中国における新型コロナウイルス対策のロックダウンが背景にある。これらの経済減速にともなう石油需要の減少見通しが、原油価格に下方圧力を加えた。

一方、ロシアの予備役動員で、同国の一部産油設備で人員不足の懸念が強まっている。ただ、価格の支えとはならなかった。

【9月23日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=78.74ドル(前週比6.37ドル安)、ブレント先物(ICE)=86.15ドル(前週比5.20ドル安)、オマーン先物(DME)=89.28ドル(前週比1.72ドル安)、ドバイ現物(Argus)=89.16ドル(前週比1.71ドル安)