【インフォメーション】エネルギー企業の最新動向(2022年10月号)

2022年10月19日

 【東京電力パワーグリッド/「でんき予報」と「停電情報」をYahoo! JAPANに掲載】

東京電力パワーグリッド(東電PG)は、ヤフーと連携して二つのコンテンツ配信をスタートする。東電PGエリア内の電力需給状況に関する「でんき予報」と、停電の状況や復旧見通しなどに関する「停電情報」だ。でんき予報は、Yahoo! JAPANの特設ページ「電力需給ひっ迫 使用状況や節電方法」や「Yahoo! ニュース」などを通じて配信。需給ひっ迫注意報などが発令された際に、節電対策などの情報も掲載する。停電情報については今後、災害などでの停電発生時にYahoo! JAPAN上に掲載することで、情報をリアルタイムに発信していく予定だ。両社は密に連携することで、電力に関するタイムリーかつ正確な情報発信に取り組む構えだ。

【東邦ガス/LNGステーション跡地に系統用蓄電池を導入】

東邦ガスは、自社の津LNGステーション跡地(三重県津市)に系統用蓄電池を導入する。東海3県で初の取り組みだ。系統用蓄電池は電力系統に直接接続して充放電を行うもので、電力が余った時には充電し、不足した時には放電する。再エネの出力変動に対する需給を調整して、再エネの普及促進に寄与することが目的だ。太陽光発電などは天候や時間帯などによって発電量が大きく変動し、電力需給に影響を及ぼす可能性があるため、この変動に対応できる調整力として、系統用蓄電池を活用できる。自社の調整力に利用するほか、需給調整市場、日本卸電力取引所、容量市場などでの取り引きを通じ、電力の安定供給に貢献する。8月から工事を開始しており、2025年の運用開始予定だ。

【東芝/マイクログリッド安定稼働に寄与する技術開発】

東芝はこのほど、マイクログリッドの安定稼働を実現するGFMインバーターに関する実機検証を行った。マイクログリッドは、電力の出力や需要が急激に変動すると、普段安定している系統周波数が急激に変動し、保護リレーが動作し電力供給が止まり停電につながることがある。特に再エネの割合が高まると系統周波数の変動は大きくなる。今回、系統周波数が急激に変動した際、インバーターから電力を出力することで擬似的な慣性を供給し、配電系統内の系統周波数を維持するGFMインバーターを試作、模擬的に構築したマイクログリッドで利用する太陽光発電にGFMインバーターを搭載した際に、系統周波数の低下が約3割抑制されることを実証した。

【九州電力/系統用蓄電所を開設 リユース蓄電池活用】

九州電力はNExT-e Solutionsと共同で、8月5日から福岡県大牟田市で電力系統に接続した系統用蓄電池「大牟田蓄電所」の運用を開始した。これにより、一般家庭300世帯の1日分の電力使用量に相当する再エネの有効活用や、電力の安定供給に貢献する。また、この蓄電所の蓄電池はすでにフォークリフトで使用したものを再利用しており、資源の有効活用に貢献する取り組みとなっている。九州電力は積極的に電源の低・脱炭素化と電化の推進に取り組み、九州から日本の脱炭素をリードする方針だ。

【大阪ガス韓国へ技術供与 水素インフラ構築に貢献】

Daigasガスアンドパワーソリューションは、韓国のヒュンダイモーターグループ傘下のヒュンダイ・ロテム(HRC)と水素発生装置の製造・販売に関する業務提携を拡大し、HRCによる韓国国外への販売を可能にした。2019年にHRCに対して韓国国内での製造・販売を許諾し、HRCが国内の水素ステーション普及のニーズに対応してきた。今回、韓国国内での製造と運転実績を受けて、HRCによる水素発生装置の国外への販売を可能にして世界展開を図り、グローバルに水素インフラ構築に貢献する。

【SBパワー/エンコアードジャパン/国・都の節電補助金事業に参画】

SBパワーとエンコアードジャパンはこのほど、国・東京都の節電に関する補助金事業に参画すると発表した。「ソフトバンクでんき」契約者向けに提供する家庭向け節電サービス「エコ電気アプリ」で節電ポイントを付与する。今冬の節電チャレンジに参加すると国は2000円、都は500円相当のポイントを付与。また、両社は小売り電気事業者向けに提供中の家庭向け節電サービスを拡充し、汎用型節電サービス「節電チャレンジパッケージ」を新開発し、提供を始めた。

【川崎汽船/今治造船/シップオブザイヤー2021で部門賞受賞】

今治造船グループの多度津造船が建造し川崎汽船が運航する、LNG燃料自動車運搬専用船「CENTURY HIGHWAY GREEN」(7080台積み)が、「シップオブザイヤー2021」の大型貨物船部門賞を受賞した。重油燃料船に比べCO2排出を25~30%、SOX排出をほぼ100%、NOX排出を80~90%削減する。また、国内造船所建造の自動車運搬船で初めて高圧式LNG焚き機関を搭載。さらに船内通信のインフラを構築し、世界初の遠隔検査適応新造船であることなどが評価された。

【鹿島/コンクリを環境配慮型に J-クレジットを取得】

鹿島はコンクリートの製造・運搬に関わるCO2の排出量を、ブロックチェーン技術を使って見える化するプラットフォームを開発した。社有施設の新築工事で、このプラットフォームを活用。通常のコンクリートよりセメントの使用量が少ない環境配慮型コンクリートを使用するなど、CO2排出量を削減し、J-クレジット(181t-CO2)を取得した。このプラットフォームには、J-クレジット取得に必要な「削除活動実績報告リスト」の自動作成機能があり、クレジットの取得手続きをスムーズに行うことができる。

【伊藤忠エネクス/スマートソーラー/非FITソーラー保有へ】

伊藤忠エネクスとスマートソーラーは、スマートソーラーが今後開発予定の事業用太陽光発電所を伊藤忠エネクスが優先的に保有することで基本合意した。スマートソーラーは非FITの発電所を全国19カ所に開発する計画で、発電容量総計は約40万kWを想定。伊藤忠エネクスは、環境性のある自社電源を増やし一層の安定供給を目指す方針だ。

【丸紅/バイオ炭の農地施用 日本初のクレジット認証】

丸紅は日本クルベジ協会から、バイオ炭の農地施用によるJ-クレジットの独占販売代理権を取得した。バイオ炭を農地に撒いた際のCO2排出削減量でJ-クレジットの認証を受けるのは日本初。バイオマスを加熱(炭化)してつくられたバイオ炭は、大気中へのCO2排出を抑えることが可能。今後、日本クルベジ協会と共同で、クレジットを販売していく。

【古河電工/鹿追町と脱炭素社会実現で連携】

古河電工と北海道鹿追町はこのほど、地域資源を最大限利活用した脱炭素社会・循環型社会の実現を目指し、包括連携協定を結んだ。古河電工は、NEDOグリーンイノベーション基金事業として、家畜のふん尿などから出るバイオガスの二酸化炭素とメタンを、LPガスに変換する触媒技術の開発・実証を進めている。その実証候補地に鹿追町が選ばれ、共創を開始した。鹿追町は、カーボンニュートラル実現に向けた活動に積極的で、国内最大級のバイオガスプラントによる発電事業など、一次産業とエネルギー産業の融合に成功している。両者はそれぞれのノウハウを生かし、持続可能なエネルギーの安定供給への貢献に取り組んでいく構えだ。