【マーケット情報/9月30日】欧米原油上昇、供給減の観測が要因

2022年10月3日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、米国原油を代表するWTI先物、および北海原油の指標となるブレント先物の価格が上昇。供給減少で需給が引き締まるとの見方が強まった。

米国では、ハリケーンイアンの発生を受け、メキシコ湾での生産のうち約10%が一時停止した。米国では、原油の週間在庫も減少している。また、OPECプラスは11月の産油量を、前月から日量100万バレル以上減らすことを検討。インフレ率の上昇と、それに対応するための金利引き上げで、経済が冷え込み、エネルギー需要が後退するとの懸念が背景にある。さらに、ロシアは、2023年の同国における原油生産が、経済制裁を背景に前年比5%程度減少する見通しと発表。供給減の予測で、売りが優勢に転じた。

一方、中東原油を代表するドバイ現物は、前週から続落。経済減速にともなう石油需要後退の観測が、引き続き重荷となった。加えて、米ドル高も下方圧力となった。

【9月30日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=79.49ドル(前週比0.75ドル高)、ブレント先物(ICE)=87.96ドル(前週比1.81ドル高)、オマーン先物(DME)=87.05ドル(前週比2.23ドル安)、ドバイ現物(Argus)=88.55ドル(前週比0.61ドル安)