対話を重ね多くの住民と向き合う 地域と共に歩む東海第二発電所

2022年10月7日

【日本原子力発電】

原電は東海第二発電所の再稼働に向け、さまざまな方法で地域住民の理解の醸成に力を注ぐ。

小規模な会合を繰り返し、住民の疑問や意見に耳を傾け、地域に根差した発電所を目指す。

 東海第二発電所の再稼働を目指す日本原子力発電は、地域との対話活動や情報発信に力を注ぐ。立地自治体である東海村をはじめ、周辺自治体と呼ばれる発電所から30㎞圏内の14自治体と小美玉市を対象に、東海第二の状況説明会を開催。住民との対話に取り組む。

今年7月からは、周辺自治体の住民とこれまで以上に顔を合わせさらに深く話す機会を増やすため、大規模ホールなどで開催していた状況説明会を小規模な会場に変更。参加者が原電への率直な思いなどを伝えやすいよう、対話型の状況説明会を始めた。

1会場の定員数を最大30人とし、東海第二の安全性向上対策や工事状況をVR(バーチャルリアリティー)動画も用いて解説する。その後、少人数のグループに分かれ、質疑応答を行う。発言をためらう人には声をかけ、発言しやすい雰囲気作りに気を配る。

参加者からは「今までは壇上と客席に距離があったが、今回は参加者からの意見をきちんと聴いてくれて、分からないことにも丁寧に答えてくれた。参加してよかった」などの感想が多く寄せられている。関心が高いのは、東海第二の安全性向上対策工事や広域避難計画、高レベル放射性廃棄物の最終処分について。脱炭素や電気料金の高騰、電力需給ひっ迫の状況を踏まえ、原子力発電の在り方についての意見交換もある。

状況説明会では原電社員と参加者が車座になって対話する

出張イベントで接点を多く 安全対策工事へ理解深める

東海第二から30㎞圏内は、国の原子力災害対策指針で原子力災害対策重点区域に定められている。

状況説明会へ足が向きにくい地域の若い世代やファミリー層には、スポーツイベントやショッピングセンターなどに出展する出張イベントで接点を持つ。出展するブースでは、気軽に楽しめるよう大型モニターを使った選択式のクイズなど、参加型のイベントを企画して集客を図り、クイズを通して万が一の避難行動などの正しい知識を持ってもらう。

地域共生部コミュニケーショングループの合田憲司GMは、なぜその答えになるのか、考えてもらうことが大切なのだと説く。「例えば、万が一原子力発電所で事故が起き放射性物質が放出された場合、家の中でどこにいるのが一番安全かというクイズがあります。

正解は家の中心部分。なぜかというと、『放出された放射性物質が住宅の屋根や庭に積もり、目に見えない放射線が屋根や壁、窓を通り抜け、家に入り込む恐れがあります。だから屋根や壁に近い空間や窓などに近づかないことが基本。家の中心部分が安心です』と説明します。そうすると皆さん納得し、記憶に残りやすいのです」

この出張イベントが好評で、昨年度は約8000人の人々が参加し対話することができた。

商業施設で原電のクイズに参加する親子

合田GMは状況説明会や出張イベントに加え、著名人を招いた講演会やセミナー、広報誌「テラchannel」の発行など、さまざまな活動を掛け合わせることで、幅広い年齢層の人々との双方向コミュニケーションを図る機会が増えてきたと手応えを感じている。

「東海第二の安全性向上対策工事、原子力発電の必要性や、万が一の避難行動などを正しく理解し判断してもらえるよう活動を進めることで、原電は信頼できる企業だと思ってもらえる関係を築いていきたい」

原電はこれからも、地域の人たちとの信頼関係づくりを一歩一歩地道に進めていく。

防潮堤の設置が進む原電の東海第二発電所

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