【マーケット情報/10月10日】原油急伸、供給減少の予測が支え

2022年10月11日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

10月3日から10日までの原油価格は、主要指標が軒並み急伸。原油の品薄感が台頭し、価格に上方圧力を加えた。

OPECプラスは、11月、日量200万バレルの大幅減産の計画で合意。インフレ率の上昇にともなう経済の冷え込み、それにともなうエネルギー消費減少の懸念が背景にある。サウジアラビアは、実際の減産は日量100~110万バレルになると見ているようだ。

また、欧州連合は、ロシアによるウクライナ一部地域の併合を受け、ロシア産原油に対する禁輸措置を強化する方針。同製品の、第三国に対する海上輸送に価格上限を設けることを提案した。

一方、アジア太平洋地域の石油企業5社によると、サウジアラムコ社の11月ターム供給は希望通りとなる見込み。また、米国における11月デリバリーのスイート原油の戦略備蓄放出は、計画を15万バレル上回る1,015万バレルとなった。供給不安がある程度和らぐも、価格の弱材料とはならなかった。

【10月10日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=91.13ドル(前週比7.50ドル高)、ブレント先物(ICE)=96.19ドル(前週比7.33ドル高)、オマーン先物(DME)=96.72ドル(前週比8.51ドル高)、ドバイ現物(Argus)=96.75ドル(前週比8.76ドル高)