【特集2】COセンサーで早期に発報 住宅火災の死者減少を目指す

2023年2月3日

新コスモス電機は一酸化炭素(CO)検知機能付火災警報器「PLUSCO(プラシオ)」を開発した。

COは毒性が強い気体だ。その上、無色無臭で、煙よりも先に発生することもあるという。人間の五感では気付かず、吸い込むと頭痛やめまいなどの症状を引き起こす。これにより避難が遅れ、死に至ることも少なくない。実際、CO中毒は火災の死因の約4割に上る。

火災による死者数の増加から、全ての住宅への警報器設置が義務化されたのは、2006年のことだ。同年、新コスモス電機は国内初となる電池式のCO検知機能付火災警報器を開発。「火災による犠牲者を一人でも減らしたい」という思いのもと、改良を経て誕生したのがプラシオだ。

COセンサー付火災警報器PLUSCO

プラシオは従来の煙センサーに加え、COセンサーも搭載し、火災の発生を早期に知らせる。COがない通常時は、煙濃度5~15%/mで火災警報を発報。100ppmのCOを検知した場合は、煙センサーの感度が約2倍に上昇し、煙濃度2.5~7.5%/mで警報を発する。この機能は住宅用防災警報器に関する基準に基づき、光電式住宅用防災警報器(CO反応式)として、総務大臣からの認証を受けている。

また、より多くの設置を目指して、現代の住宅に馴染むよう設計。警報器としては斬新なキューブ型を採用しつつ、シンプルなデザインとなっている。新コスモス電機は、プラシオの設置拡大により火災での死者数減少を目指していく。