将来の社会を担う人材の創出へ STEAM教育で学びを革新

2023年6月10日

【学びのイノベーション・プラットフォーム】

女子高校生に将来のありたい自分の姿を考えるきっかけにしてもらおうと、「女子高校生のための女性活躍応援イベント~企業におけるロールモデル」が5月13日に都内で開催された。

東京電力ホールディングスや三菱商事など、日本を代表する企業で活躍する7人の若手女性社員が、学生時代の過ごし方や就職活動、入社してからの経験、ターニングポイントでの決断などについて語り、女子高生らの職業観の形成につなげようという試みだ。

同イベントを主催したのは、「STEAM教育」の普及促進を目的に2021年に発足した一般社団法人「学びのイノベーション・プラットフォーム(PLIJ)」。STEAM教育とは、五つの領域「科学(Science)」「技術(Technology)」「工学(Engineering)」「芸術/教養(Liberal Arts)」「数学(Mathematics)」を分野横断的に学ぶことで、これまでの知識偏重教育から脱却し、問題発見、課題解決、俯瞰的なものの見方を育む教育をいう。

女子高校生を対象に開催されたイベント

国の競争力強化のためには、科学技術の推進やイノベーションの促進が不可欠であり、重要なのが、それを担う人材の育成だ。STEAM教育には、中学・高校といった早い段階から科学技術開発で重要とされる分野に触れることで、新しい技術に興味を抱き、次世代の担い手として成長する可能性を広げる狙いがある。

PLIJは、「教材のライブラリー」や「リアル体験」「人材ネットワークの整備」の三つの事業を通じて、産学官や地方自治体とも連携し学びのイノベーションを促進し、子供たちの学びを支援している。これまでに、正会員として34の企業が参加し、学校や教育委員会、博物館・科学館などが特別会員として名を連ねる。

探求型の学びの場を提供 ウェブシステムの運用開始

今年4月には、大学、研究機関、企業にある多彩な素材をSTEAM教育や探求型の学びに資する「コンテンツ」や「リアル体験機会」として提供するウエブシステム「PLIJ STEAM Learning Community(https://community.plij.or.jp/)」の運用を開始した。

「サイエンス」や「エンジニアリングとテクノロジー」など、六つの分野別に計750件のコンテンツが登録されており、今後さらに拡大、充実させていく計画だ。

浦嶋将年理事長は、「世界は、国の競争力の根幹である将来を担う子供たちの教育革新に懸命に取り組んでいる。日本は周回遅れの状態で、国際的な競争力がさらに劣後しかねない」と、STEAM教育推進の必要性を訴える。

日本の競争力回復に向け、産業界、教育機関、研究機関などと連携しながら将来社会を担う人材育成にしっかりと取り組んでいく考えだ。