【マーケット情報/6月9日】欧米原油が下落、供給増の見方が台頭

2023年6月12日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、米国原油を代表するWTI先物、および北海原油の指標となるブレント先物が下落。米国とイランの核合意に進展があるとの見込みから、供給増の観測が強まった。

イランによる核兵器開発の推進を受け、欧米諸国が核合意の協議進展を目指す可能性が台頭。米国とイランの間で合意が締結された場合、米国の対イラン経済制裁が緩和され、イラン産原油の出荷が増加する見通しだ。ただ、米国は合意締結の可能性を否定している。

米エネルギー情報局は、今年と来年の国内生産予測を上方修正。また、今年と来年ともに、産油量が過去最高に達するとの見方を発表した。

需要面では、欧米の一部製油所が、火災や装置不具合などにより停止。原油処理量が減少するとの見込みが、価格の下方圧力となった。

一方、ドバイ現物は、供給減少の予想により、前週から上昇。サウジアラビアは、7月から日量100万バレルの自主的な追加減産を行うと発表。また、ロシアは、日量50万バレルの減産計画を、2024年末まで継続すると公表した。さらに、OPECプラスの5月産油量は、過去19カ月で最低を記録した。


【6月9日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=70.17ドル(前週比1.57ドル安)、ブレント先物(ICE)=74.79ドル(前週比1.34ドル安)、オマーン先物(DME)=75.20ドル(前週比1.47ドル高)、ドバイ現物(Argus)=75.28ドル(前週比3.66ドル高)

*2日がシンガポールで休場だったため、ドバイ現物のみ1日との比較