【マーケット情報/6月23日】原油下落、需要後退の見方強まる

2023年6月26日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み下落。景気低迷にともなう石油需要減の見通しが強まり、売りが優勢に転じた。

中国人民銀行は、景気刺激策として、1年と5年の最優遇貸出金利(ローンプライムレート)利下げを、10カ月ぶりに発表。ただ、下げ幅が市場期待を下回り、景気回復への期待感には繋がらなかった。また、中国国営石油ガス会社CNPCは、今年の国内石油需要予測に下方修正を加えた。

さらに、欧州では、欧州中央銀行に続いて、イングランド銀行が利上げを発表。13か月連続での利上げとなり、また、市場の想定を上回る上げ幅となった。これにより、景気の冷え込みと石油需要後退への懸念が強まった。

一方で、米国の週間原油在庫は、生産減と輸出増を背景に減少。ただ、油価の上昇圧力に至らなかった。


【6月23日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=69.16ドル(前週比2.62ドル安)、ブレント先物(ICE)=73.85ドル(前週比2.76ドル安)、オマーン先物(DME)=74.10ドル(前週比1.26ドル安)、ドバイ現物(Argus)=73.90ドル(前週比1.44ドル安)