【インフォメーション】エネルギー企業・団体の最新動向(2023年7月号)

2023年7月16日

【東京ガス/法人・自治体向けEV導入支援サービスを開始】

東京ガスは、法人・自治体向けEV導入支援サービス「チャージプランナー」の提供を開始した。複数の車両を保有する法人や自治体が対象で、EV切り替え導入や充電設備の導入などに関する困りごとをワンストップで解決する。ガス空調やコージェネレーションシステムで培った設備コンサルティングのノウハウや、エネルギーマネジメント技術を活用する。自社で開発したEV充電マネジメントシステムで充電器を自動制御し、電気料金の上昇を抑制する。充電設備の導入では、設置から故障対応までトータルでサービス。導入の初期費用を同社が負担し月々のサービス料として提供することで、顧客は導入コストを平準化できる。サービスは関東エリアで開始し、順次拡大する予定。


【北海道電力ほか/1000kWクラスの水素製造設備の運用を開始】

北海道電力はこのほど、苫東厚真発電所の隣接地で1000kWクラスの水素製造用の水電解装置と水素出荷設備の運用を開始した。水電解による水素製造装置は、再生可能エネルギーの余剰電力や出力変動を吸収。再エネのさらなる導入拡大を図ることができるため、次世代エネルギー設備として期待を集めている。今回導入した水電解装置は寒冷地に対応する。運用することで、安定かつ効率的な水素製造に向け、運用・保守技術の確立を図る。また、水電解装置を製造した日立造船と水素の貯蔵・輸送技術を持つエア・ウォーターと協力し、得られた建設・運用・保守のノウハウを活用することで、北海道における水素供給体制の整備を進める。


【NTT/風力発電の風車を無停止点検する実証開始】

日本電信電話(NTT)は5月、世界で初めて風力発電風車の無停止点検を実現する技術の実証実験を始めた。この技術は、点検対象構造物を挟み込む形で飛行させた2機のドローンの間で、どこでも使用できる無線局免許不要の微弱無線の送受信を行い、その受信信号の変化を解析すると、送受信間にある構造物の損傷有無を検知できるものだ。従来は、風車を停止して点検を行っていたため、発電効率の低下が生じていたが、これを回避可能とすることで、発電効率が向上する。今後は、実際に屋外で運転中の複数の風力発電に対して実験を行い、実物でも損傷検知が行えることを確認する予定だ。同社はさらなる研究や実証実験を重ね、脱炭素への貢献を目指す。


【東北電力/佐渡島に蓄電池システムを設置へ】

東北電力ネットワークは、両津火力発電所構内(新潟県佐渡市)の敷地内で蓄電池システム(出力5000kW)の設置工事を開始した。同社は佐渡島において再生可能エネルギーの導入拡大に向け、蓄電池、内燃力発電、エネルギーマネジメントシステムなどを組み合わせた最適な需給制御の実現に向け取り組んでいる。今回の設置工事はその一環で、今年12月の営業運転開始に向けて、工事を進めていく。他のエネルギー設備も2024年度までに順次運用を開始する。


【大林組・東亜建設工業/大型洋上建設に対応 SEP「柏鶴」が完成】

大林組と東亜建設工業が共同で建造を行っていたSEP(自己昇降式作業台船)「柏鶴」が完成した。洋上風力発電設備の大型化に対応し、クレーンの吊り上げ能力を増強している。風車の基礎から組み立てまで対応できる。施行状況を3Dで可視化し、船の動きをリアルタイムで共有することも可能。基本設計から建造まで、ジャパンマリンユナイテッドが一貫して行った。国内の気象・海象条件を踏まえ、日本特有の建設条件に幅広く対応した仕様になっている。風車メンテナンスや地盤調査用の作業台船としても使用できる。


【清水建設/脱炭素アスファルト開発 バイオ炭でCO2を固定】

清水建設はグループ会社の日本道路とCO2固定効果のあるバイオ炭を用いて、道路舗装に使用するアスファルト合材に炭素を貯留する、脱炭素アスファルト舗装技術の共同開発を始めた。森林資源由来のバイオ炭を利用することで、製造過程で生じるCO2排出量を実質ゼロにする。CO2固定量が排出量を上回るカーボンネガティブのアスファルト舗装材の実用化を目指す。施工現場での実証試験を通じ、バイオ炭を混合したアスファルト合材の施工性や耐久性を検証し、今年度内に道路舗装工事に実適用する考えだ。


【三菱造船/舶用エンジン向けアンモニア供給装置を納入】

三菱重工グループの三菱造船はこのほど、舶用大型低速2ストロークエンジン向けのアンモニア燃料供給装置を、エンジンの製造などを手掛けるジャパンエンジンコーポレーション(J-ENG)に納入したと発表した。J-ENGは現在、長崎市の三菱重工業総合研究所長崎地区で、新開発の舶用大型低速エンジンを使った多様な条件下でのアンモニア燃料試験を実施している。三菱造船が今回納入したアンモニア燃料供給装置も同地区に設置され、同試験でエンジンへの燃料供給を担っている。アンモニアは燃焼してもCO2を排出しないため、温室効果ガス(GHG)排出削減に大きく寄与する。同社は今後も、海事業界のGHG排出削減と脱炭素化社会に貢献していく。


【ジャクリジャパン/新型ポータブル電源発売イベント開催】

ジャクリジャパンは6月、新製品発表会を開催した。同社で初めてリン酸鉄リチウムイオン電池を採用した「Plusシリーズ」を発売する。当日は、濱口優・南明奈夫妻によるトークセッションも行われた。「Jackery Solar Generator 2000 Plus」のポータブル電源は、従来機の高速充電性能を踏襲しながら、新たにリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。バッテリーの長寿命化などを実現した。ソーラーパネルとのセットで、家庭用の発電システムとして使える。


【NextDrive/鳥取のPPA事業と連携 検針から請求まで管理】

NextDriveが提供するIoEプラットフォーム「Ecogenie+(エコジーニープラス)」が、中海テレビ放送のPPA向け従量課金システムのインフラに採用された。電力メーター管理システム、顧客管理システムと一体的に稼働し、差分計量データの取得から請求までを一気通貫で行う。各地で進展するPPAモデルに合わせた、充実したサービス提供を目指していく。


【ヒートポンプ・蓄熱センター/東京・虎ノ門地区が受賞 蓄熱とコージェネで運用】

ヒートポンプ・蓄熱センターが主催する「デマンドサイドマネジメント表彰」が開催された。資源エネルギー庁長官賞には、虎ノ門一丁目地区の地域冷暖房の事例が選ばれた。大型水蓄熱槽とコージェネを組み合わせたシステムでエリア全体の電力負荷平準化に貢献。電力のひっ迫時には需要家への影響を与えることなく消費電力を低減することが評価された。


【デンソー/工場のエネマネシステム実証実験を開始】

デンソーは、愛知県内の工場でエネルギーマネジメントシステム(EMS)の実証実験を5月から開始した。今回の実証は、同社が開発した固体酸化物形燃料電池(SOFC)を中心に、電気を工場に送電する蓄電池およびV2G(Vehicle-to-Grid)、太陽光発電パネルで構成され、愛知県の西尾製作所「ポケットパーク」内に設置する。同社のSOFCは、自動車用部品で培った熱マネジメント技術やエジェクターの燃料リサイクル技術が導入されたもので、世界最高レベルの発電効率65%を目指している。