【マーケット情報/7月21日】欧米原油続伸、景気回復の期待高まる

2023年7月24日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、米国原油を代表するWTI先物および北海原油の指標となるブレント先物が続伸。景気回復の見通しが一段と広がり、石油需要が増加するとの予測が強まった。

米国では引き続き、インフレ緩和を示す統計が相次いだ。6月の工業生産が縮小し、小売売上高の上昇は市場予測を下回った。加えて、米ミシガン大学が発表する消費者信頼感指数は7月、インフレの減速にともない、2021年9月以来の最高を記録。これらを受け、投資家の間で、2024年前半には米連邦準備理事会(FRB)が金利引き下げに入るとの予測が台頭。景気と石油需要の回復期待が一段と高まった。

供給面では、クッシング含む米国の週間原油在庫とガソリン在庫が減少。さらに、米エネルギー情報局(EIA)が、8月に国内シェール層からの原油生産が縮小する見込みを発表した。

一方で、ドバイ現物は前週から下落。中国経済の先行き懸念が重荷となった。


【7月21日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=77.07ドル(前週比1.65ドル高)、ブレント先物(ICE)=81.07ドル(前週比1.20ドル高)、オマーン先物(DME)=81.65ドル(前週比0.42ドル安)、ドバイ現物(Argus)=81.47ドル(前週比0.31ドル安)