【特集2】SSを地域の安心拠点に 1日も早い営業再開を支援

2023年9月3日

【タツノ】 

世界の三大ガソリン計量機メーカーであるタツノは、BCP(事業継続計画)対策機器として、給油所用緊急用発電機「レスキューPG―8」や緊急用バッテリー可搬式計量機「レスキューB―PUMP」などを提供している。

地震や台風といった自然災害などで停電しても、レスキューPG―8で給油所を照らすLEDキャノピー2灯の照明をつけ、ノズル3本分の計量機とPOS1台、油面計1基に電力を供給し、営業を継続できる。地下タンクにつながる配管などに被害が出て計量機を使えない場合は、レスキューB―PUMPが有効だ。タンクに直接吸入ホースを差し込み、自動車のバッテリーなどから電源を取って、直接ガソリンなど燃料油の供給を可能にする。

全国約2万8000のサービスステーション(SS)の中で、約1万5000のSSに緊急用発電機が備えられ、うち約8000がタツノ製品を採用している。新村毅エネルギーソリューション事業部長は、「私たちはBCP対策機器を提供するだけでなく、災害時の支援にも最大限協力している」と話す。

元売り各社や大手特約店などのSSの多くは、震度5強以上などの地震が発生した場合、タンクの点検を行い、安全が確認できてから営業再開する。同社は災害発生時にSSから機器の不具合などの連絡が入ると、被害状況を確認し、迅速に取りまとめる。石油連盟、全石連、資源エネルギー庁に報告するとともに、全国79拠点のネットワークを活用して現地SSの早期復旧に努める。阪神・淡路大震災、新潟県中越沖地震、東日本大震災などの大規模災害時は全国から同社社員が応援に駆け付けた。

近年は気候変動に伴う災害も多く発生している。2019年に房総半島を襲った台風15号の被害時には、レスキューB―PUMPを現地に届け、早期の仮営業再開に貢献した。機器を届けた同社社員は、停電が続く中で地下タンクから直接給油できた時の住民の喜ぶ顔が忘れられないそうだ。

台風で停電が続く中、レスキューB-PUMPが活躍した

SSはライフライン ソフト面のサポートを手厚く

同社は自然災害に備えられるよう、SSにBCP機器の設置を薦めている。設置後は、SSが非常時に速やかに機器を利用できるよう、取り扱い説明動画が見られるQRコードを機器の取っ手などに取り付けるほか、定期的な講習会も開いている。

地方のSSは住民との関わりが深い。寒い地域では暖房用に灯油を利用する家庭も多い。同社は、SSはライフラインの一つだとの認識を持ち、バックアップ体制の強化を図る。「まずは社員とその家族、協力会社の安否確認をした上で、全社が一丸となり、災害支援の一つの役割を担えていることは大きな社会貢献だと思っている。SSが地域の安心拠点としてあり続けられるよう、ソフト面でも全面的に協力し、頼りにされるメーカーでありたい」(新村部長)

関東大震災時にも計量機やタンクが延焼火災の被害に遭わず安全性を高く評価されたタツノ。100年前と変わらず安全な製品を提供するだけでなく、人々の暮らしを守るSSや燃料供給施設をこれからも強力に支援していく。