【中国電力 中川社長】信頼回復に努めるとともに市場リスクを低減・回避し経営体質の強化を図る

2023年11月1日

石炭火力は調整電源に 再エネとの共存が鍵

志賀 火力のCN化の取り組み状況はいかがでしょうか。 

中川 当社は、30年代にLNG火力への水素10%混焼(熱量ベース)や石炭火力へのアンモニア20%混焼(同)などの火力発電のトランジション計画を示しています。至近では、エネルギーの脱炭素化に資する施策として、柳井発電所(LNG)のリプレース、および将来の水素混焼を見据えた設備整備の検討を公表しました。石炭火力のゼロエミッション化を目指す大崎クールジェンプロジェクトや、カーボンリサイクル技術の研究・開発などにも力を入れています。

技術開発の進むバイオマス、水素、アンモニア、CCSなどのうち、どの技術が実用化されるのか、まだまだ不確定要素が多い状況ですが、どの流れにも対応できるよう、最新の技術や知恵を常に意識し柔軟に取り入れていくことで、50年に向けエネルギーの脱炭素化の取り組みを進めていきます。

志賀 CNを目指す上でも火力が安定供給に果たす役割は変わりません。

中川 当社としても、再エネなどの脱炭素電源に投資する一方で、低・脱炭素化を図った上で火力電源を維持していくことは安定供給のために欠かせません。

電力需要が少ない時期には再エネの出力制御が起きていますが、調整力を持つ火力発電所は、再エネと組み合わせることで、安定供給とCO2排出量抑制の両立につながる重要な役割を担っています。

志賀 島根2号機の来年8月再稼働方針を発表しました。

中川 資源の少ないわが国においては、安全確保を大前提に供給安定性、経済性、環境性の観点から、バランスの取れた電源構成を構築していくことが重要と考えており、原子力については、安定供給の確保、技術・人材基盤の観点からも、将来にわたり一定規模を確保することが必要と考えています。引き続き、早期の再稼働に向けて、審査に適切に対応するとともに確実に安全対策工事を進めていきます。

8月30日には、原子力規制委員会から2号機の工事計画認可申請について認可を受領しました。当社が実施する安全対策工事が新規制基準、および技術基準に適合していると判断され、再稼働に向けた節目の一つであると受け止めています。また、9月11日には規制委に対し「使用前確認申請」を行い、初めて再稼働に向けた具体的な工程をお示ししました。今後は、工事完了後に燃料装荷し調整運転に入ります。来年8月中の再稼働、9月の営業運転開始を予定していますが、工程に捉われることなく、安全第一で、一つひとつの作業を進めていきます。

島根原子力発電所2号機は来年8月再稼働を目指し安全対策工事が進む

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