【特集2】新市庁舎にCN都市ガスを供給 連携協定で脱炭素化を加速

2023年11月3日

【西部ガス長崎】

西部ガスグループは2050年のカーボンニュートラル(CN)実現に向け、「天然ガスシフト」「ガスの脱炭素化」「電源の脱炭素化」を柱に取り組みを進めている。

21年3月、長崎市は、50年までにCO2排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ長崎」を宣言した。長崎市内にガスを供給する西部ガス長崎は、同市の脱炭素化に向けて、CO2クレジットによる相殺でCO2が発生していないとみなす「CN都市ガス」を提案し、同市は新市庁舎での利用を検討。これをきっかけとして昨年12月、西部ガス長崎と長崎市は、ゼロカーボンシティ長崎の実現に向けた連携協定を締結した。

連携項目は、①CN都市ガスの供給、②建築物などにおける地球温暖化対策、③環境エネルギー教育を通じた啓発活動、④食品ロス・廃棄物削減の推進―に関する4項目だ。

全量をCN都市ガスで供給 環境イベントで脱炭素を啓発

今年1月4日、早速①を実施。同日開庁した新市庁舎に、CN都市ガスの供給が始まった。自治体にCN都市ガスを供給するのは西部ガスグループで初めてだ。

②では、市内の公共施設や民間施設の燃料を石油系から都市ガス、LPガスへの切り替えのほか、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化推進を支援する。

新市庁舎はレジリエンス強化のため、三菱重工業製ガスエンジン450kWを設置。発生する排熱を冷房熱源として利用するガス空調「ジェネリンク」1056kWや、ガス給湯器276kWも導入した。これらにより新市庁舎はZEBレディ認証を取得。都市ガスによる脱炭素化モデルとして、全国の自治体の注目を浴びている。

③と④では、市民への発信や教育ツールの提供を行うほか、市主催の環境イベントへの出展や西部ガスホールディングスの社会貢献型ショッピングサイト「ecoto(イーコト)」を活用した食品ロス削減を支援する。

業務用開発グループの戸高正樹マネジャーは、「脱炭素に向けて市民一人ひとりが取り組めることも発信していく。長崎市の企業として、CN実現に向けて力を合わせていきたい」としている。

連携協定締結式の様子(田上富久長崎市長(左)と西部ガス長崎・沼野良成社長)