【マーケット情報/11月17日】原油続落、需給緩和の見通し一段と強まる

2023年11月20日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み続伸。需給緩和の見通しが強まった。

中国経済の減速で、原油需要が弱まるとの見方が一段と広がった。同国における製油所の10月原油処理量は、精製マージンの縮小を受け、過去最高を記録した前月から減少。また、不動産業界への1~10月投資額が、前年同月比で下落している。同業界は石化製品の主要な消費層となっており、化学品需要の後退が見込まれる。

欧州でも、景気の冷え込みが懸念されている。欧州委員会は、欧州連合および欧州圏における、今年のGDP成長率予測に下方修正を加えた。

供給面では、米国の週間原油在庫が増加。クッシング在庫が4週連続で増加したことが背景にある。さらに、米国の石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表する先週の原油リグ稼働数は、前週から6基増加。原油価格を下押した。


【11月17日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=75.89ドル(前週比1.28ドル安)、ブレント先物(ICE)=80.61ドル(前週比0.82ドル安)、オマーン先物(DME)=79.18ドル(前週比2.22ドル安)、ドバイ現物(Argus)=78.96ドル(前週比2.52ドル安)