「エネフェス」で冬商戦本格化 ハイブリッド給湯のメリット訴求

2023年12月20日

【ニチガスグループ】

 10月下旬から11月にかけて、ニチガスグループである東彩ガス、東日本ガス、北日本ガスの都市ガス各社が秋のガス展を開催した。各社共通して力を入れるのは、ヒートポンプとガス給湯を組み合わせた「ハイブリッド給湯機器」の拡販だ。

「総合エネルギー企業としての立場を明確にするため、従来の『ガス展』から『エネフェス』へと昨年改称した。扱う製品はガス給湯器だけでなく、蓄電池や太陽光発電パネル(PV)なども手掛け始めている。このエネフェスにふさわしい商品の一つがハイブリッド給湯(HB)で、昨年から本格的に販売している」。3社の中でもHBの販売実績が多い東彩ガスの展示会責任者である杉本晃一氏は話す。

ハイブリッド給湯のニーズが高まっている

ガス会社にとって、ヒートポンプを主体に動かすHBの販売は、裏を返せばガスの販売減を受け入れることを意味し、いわば「ご法度」商材だ。ただ、電気も販売し総合エネルギー企業を標榜するニチガスグループにとって、HBはおあつらえの商材である。


機器側の改良進む 簡単施工で導入加速へ

エンドユーザーの立場に立てば、HBを使うことで毎月のランニングコストとCO2が大幅に削減できる。エネルギー価格の上昇局面の昨今において家計に優しい商材ということでニーズが高まっているそうだ。杉本氏は「今回、展示会での販売を200台と見込んでいる。今期は昨年度の販売実績数を大きく上回るペースだ」と話す。

製造するリンナイやノーリツによる機器側の改良も進む。最近では「PVモード」搭載機種もラインアップされている。昼間の太陽光の電気によってヒートポンプを優先稼働させて貯湯し、夜間の風呂向けなどの給湯需要を賄う。いわば再エネ自家消費の促進だ。

また、導入する際の設置工事も改善されている。ヒートポンプとガス給湯設備のセパレート式の機種や、電源のプラグイン式が登場している。前者は設置・施工ペースの制約をクリアできるし、後者は従来必要だった電気回りの工事が不要になる。「ランニングコスト面以外でも訴求できるポイントが増えている。国や自治体、あるいはメーカーからの補助金も組み合わせながら販売数を増やしていきたい」(杉本氏)

寒冷の季節に向かって、エネルギー機器の冬商戦が本格化する。エンドユーザーはいま商材に何を求めているのか。総合エネルギー企業を標榜する他の大手企業もニチガスの販売動向に関心を寄せている。