【TOKAIHD 小栗社長】持ち前の営業力を基盤に 過去最高の売上高達成 次世代人財の育成に注力

2024年1月3日

社長就任して以来、さらなる営業力強化のために従業員の職場環境の充実を図ることに注力する。次世代に向けてはカーボンニュートラルへの対応、既存の枠にとらわれない積極投資を図っていく。将来の経営基盤として次世代人財の育成に取り組む。

【インタビュー:小栗勝男/TOKAIホールディングス社長】

おぐり・かつお 1982年3月日本大学経済学部卒、TOKAI入社。2007年アクア事業部長、11年ライフソリューション本部長、16年TOKAI社長をなど経て、22年9月から現職。

志賀 2022年9月に社長に就任しました。足元の業績を見ると、3期連続の増収と非常に好調です。要因について聞かせてください。

小栗 23年度上期(23年4~9月)は売上高が前年比1・1%増の1052億円で過去最高を更新しました。当社はリテールの会社であり、支えているのは営業力です。社員の頑張りがこの結果を生んでいると思います。

志賀 23年5月には就任後、初となる中期経営計画を発表しました。内容に小栗社長の独自色が出ていると思います。特に強調したい点はありますか。

小栗 30年に売上高4000億円、営業利益300億円、顧客件数500万件を目標に掲げています。この目標を実現するには、人財により気を配らなければなりません。そこで中期経営計画の一つに「ウェルビーイングの充実」を掲げました。人財への投資はコストではなく企業価値向上のため必要なものと位置付けました。人財育成と職場環境づくりなど人財・組織の活力最大化に取り組みます。

志賀 具体的にどのような施策を行いますか。

小栗 以前から、人事制度や福利厚生、給与面など、より働きやすい環境を整備して、「この会社に入ってよかった」と社員だけでなく、家族にも喜んでもらえる会社にしたいと考えていました。まず、社員の昇給を行いました。さらに子育て支援として、出産祝い金を子どもの出生に際して給付します。このほか、0~12歳の子どもを持つ従業員を対象にグループ会社が運営する託児所に会社負担で利用できるようにしました。

現在、全国に各事業でエリア拡大を進めています。新規エリアに派遣する責任者は課長クラスと決まっていますが、当社の人事制度では課長以上は試験を通らないと昇進できません。そうした中にあっても、優秀な人財を抜擢するため推薦制度を新たに創設し、昨年は17人を選抜しました。

また、中には地元での勤務を希望する従業員もいますが、余儀なく転勤を促す際には、喜んで転勤先に行ってもらうため、今後手当てを厚くしていく方針です。

通信やアクアなど 立ち上げに携わる

志賀 経歴を拝見すると、LPガスや都市ガスだけでなく、モバイルや宅配水などの新規事業立ち上げに携わっています。しかも新領域開拓の役割が多いと感じます。

小栗 入社以来、営業に携わり、中遠支店長、浜松支店長、栃木営業部長などを歴任しました。その後、新規事業を任されるようになりました。最初に任されたのはホームセキュリティーです。トーカイ・セキュリティ・ネットの社長に着任し、3万件だった契約数を当時の藤原明社長に「30万件まで増やすように」と言われて、手掛け始めました。その後、モバイル推進本部の営業推進担当となりソフトバンクの携帯電話の販売代理を手掛けました。半年で3万件の契約を獲得し、静岡県内でソフトバンクが携帯電話キャリアのシェアトップに躍進するのに貢献しました。

 アクア事業の立ち上げは、まったく一から始めたため、まず水源探しから開始しました。当時はバナジウムを含む水が体に良いと言われていたため、水源を求めて富士山の麓にペットボトルを携え20カ所近く回りました。さらに、協力会社の確保や工場の新規立ち上げなど、サプライチェーンの構築も担当しました。

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