【特集2】創業来のエンジニアリング力発揮 太陽光発電事業でフル活用

2024年1月3日

【テス・エンジニアリング】

テス・エンジニアリングは、コージェネレーションや石油燃料から都市ガスへの燃料転換、ユーティリティーの更新など、省エネや環境、コスト削減などトータルにサポートするエンジニアリング会社だ。エネルギー管理指定工場に該当する大規模工場の顧客を中心に手掛けてきた。こうした顧客に対し、近年は太陽光発電の導入を提案しており好調だ。
日本国内の電力事情、世界的な情勢不安、円安などが重なり、エネルギー価格のボラティリティーは激しさを増し、この先も続くと見られている。髙崎敏宏社長は「太陽光はコスト面から見て、自家消費であれば採算が合う。環境価値も付与されるため時流に乗っている」と現状を説明する。

太陽光と蓄電池を併設した井村屋の工場


同社が扱う太陽光発電はEPC(設計・調達・建設)とPPA(電力購入契約)と二つの販売スキームを用意している。EPCは買い取りやリース契約、PPAは顧客の敷地内に無償で太陽光設備を設置する。ただし設備所有者はテス・エンジニアリングになる。どちらを選択するかは、企業の考えによってさまざま。23年6月期に同社が完成させた太陽光設備のうち、EPCは2万6800kW、PPAは1万1100kWだった。「PPAは契約が20年と長期にわたる。近年は太陽光設備の信頼性が証明されつつあり、企業のリスク要因が減っている」(髙崎社長)とのことだ。


小売電気事業者の知見 需給管理機能など利用


太陽光発電において、同社の強みは創業以来培った設備や工場構内工事に関する設備知見と累計100万kW超の施工実績、そして小売電気事業者としての需給管理機能などを太陽光発電事業にも展開している点だ。
23年11月には、三菱地所とバーチャルPPA契約を締結した。同社が三菱地所の関連施設の屋根上に太陽光発電システム(1400kW)を設置し、発電した電気を、同社グループの需給管理機能を活用しながら市場価格連動買い取り制度(FIP) を用いて卸電力市場などに売電し、売電した電気に紐づく環境価値を「非固定価格買い取り(非FIT) 非化石証書」として三菱地所に提供する。
23年10月発表の湖池屋九州阿蘇工場の案件では工場棟の屋根に?家消費型システムを設置したオンサイトPPAモデルだが、余剰電力が発生する場合は同需給管理機能を活?しながらFIP制度を?いて売電し、売電した電気に紐づく非化石証書を需要家に提供する計画だ。
髙崎社長は「企業の脱炭素化に貢献する取り組みを推し進めるため、さらに太陽光事業を拡大していきたい。再エネにとどまらす、コージェネ導入や燃料転換など、当社の中核となる事業も引き続き拡大していく構えだ」と話す。同社のエンジニアリング力を基礎にした太陽光事業は今後も多くの企業から注目されそうだ。

太陽光事業について語る髙崎社長