【特集2】買い替えるだけで省エネ 家電の性能向上を制度が支援

2024年2月3日

高効率な現行製品を超えることを目指すトップランナー制度。

消費者にとっては家電の買い替えそのものが省エネにつながる。

近年、省エネ家電がめざましい進化を遂げている。その背景には、コロナ禍を経た在宅勤務の普及や「おうち時間」の充実、燃料費高騰による光熱費の値上がり、環境意識の高まりなどがある。


高効率な最新家電 便利な機能も多数

資源エネルギー庁の資料によると、家庭における電気の使用割合は、夏季はエアコンが38・8%、冷蔵庫が12・0%、照明が14・9%、冬季は暖房が32・7%、冷蔵庫が14・9%、給湯が12・6%となっている。空調の温度設定や不要な明かりの消灯、追いだきが必要ないよう間隔を空けずに入浴するといった省エネ行動も重要だが、高効率な家電への買い替えが省エネとなるケースもあるという。10年前と比較して、エアコンは約15%の省エネ、年間電気代は約4120円の節約、冷蔵庫は約35~42%の省エネ、年間電気代は約4560~6110円の節約になると算出されている。

省エネだけでなく空気清浄や自動掃除機能も充実

エアコンの省エネには温度設定のほか、フィルターの掃除も有効だ。掃除の際は長期使用製品安全表示制度の「設計上の標準使用期間」の確認もしておきたい。同制度は経年劣化による事故が多い製品に標準使用期間や注意事項の表示を義務付けたもの。期間が過ぎた場合は異常な音や振動、臭いなどがないかに注意し、買い替えも視野に入れたい。

冷蔵庫は24時間365日稼働することから、消費電力量が多い家電の一つだ。購入の際は家族の人数や買い置きの量など、生活スタイルに合ったものを選ぶことが省エネにつながる。また設置スペースに対し、本体サイズだけでなく放熱スペースの加味も大切だ。

家電の省エネ性能の向上に資する制度の一つに、トップランナー制度がある。同制度はエネルギー消費効率の決め方の一つで、現在商品化されている機器のうち、最も効率の高い機器の性能を超えることを目標としている。定められた基準を目標年度までに達成することが求められる。1998年に改正された「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」の中で、民生・運輸部門の省エネ施策として採用された。

対象となるのはエアコンや冷蔵庫、照明、テレビ、温水機器など全31項目だ。トップランナー制度は事業者側の義務のため、消費者の買い替え自体が省エネとなる。

最新家電には便利な機能も数多く搭載されている。エアコンには気流制御のほか、空気清浄機能や除菌機能が付いたものもある。冷蔵庫では湿度・温度設定による鮮度維持、急速冷凍などの機能が人気だ。省エネだけでなく自宅で快適に過ごすため、一度家電の見直しをしてみるのもよいだろう。