【特集1まとめ】漂浪する自由化 電力システム改革を独自検証

2024年4月2日

2015年度から3段階で進められてきた電力システム改革。
その検証作業が、資源エネルギー庁の有識者会議でスタートした。
改革の狙いは、市場化を軸に競争原理を導入することで電気事業全体の効率化を図り、
安定供給の確保、電気料金の抑制、需要家の選択肢拡大を目指すことにあった。
だが原発の稼働停止が長期化する中、再生可能エネルギーの大量導入によって、
供給網の不安定化が加速したほか、ウクライナ戦争に端を発する燃料価格の高騰が
料金の大幅上昇という形で需要家を直撃するなど、現実は理想にはほど遠い。
もはや、パッチワークの制度措置では抜本的な解決策は望めない。
「漂浪する自由化」の漂着地は一体どこにあるのか―。
有識者や業界関係者への取材を通じて、本誌が独自検証した。

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