【コラム/10月13日】日本の電気料金がこの10年間で2割強も上昇したワケ

2020年10月13日

日本国内の電気料金単価がこの10年間で産業向けで約25%、家庭向けで約22%上昇していることが、経産省が10月13日公表した資料から明らかになった。それによると、2019年度の電力平均単価は産業用が1kW時17.03円、家庭用が同24.76円となり、震災前の2010年度の水準と比べてそれぞれ3.68円、4.39円上昇している。主な要因は、FIT制度に基づく再生可能エネルギーの賦課金だ。これが19年度現在、1kW時当たり2.95円の水準となっており、上昇幅の約7~8割を占めている。そのほかの要因は、原発停止に伴う火力発電向け燃料調達コストの増加とみられる。

2016年4月の電力小売り全面自由化で、新規参入者や大手電力会社同士の競争が劇的に進展したものの、再エネ大量導入と原発停止によるコストの増加によって、電気料金の値下げ効果が相殺されている実態が浮かび上がった格好だ。

とりわけ再エネについては、2020年度のFIT買い取り費用総額が約3.8兆円、賦課金総額が2.4兆円にも達している。経産省は「今後、賦課金総額を抑制・減少させていくためには、早期の価格引き下げ、自立化が重要」と提起。産業用から家庭用まで幅広い需要家に、料金面での自由化効果を実感してもらう意味でも、電気料金の負担感軽減に向けた対策が求められそうだ。