産業用HPの情報を一元管理 情報集約型専用サイトを開設

2020年11月13日

【日本エレクトロヒートセンター】

日本エレクトロヒートセンターは、産業用ヒートポンプ(HP)の情報を集約した、廃熱・未利用熱利用総合サイト「産業用ヒートポンプ.COM」(http://sangyo-hp.jeh-center.org/)を新たに開設した。

産業用ヒートポンプの情報を集約した

これまで、ホームページ上で別々に掲載されていた情報を一元的に集約。見やすくまとめることで、産業用HPに対する認知度の向上や、製造現場を持つ企業がHPを導入するきっかけにつなげる狙いがある。

エネルギー消費量の多い産業分野の省エネ対策において重要となるのが、工場の生産工程で発生する廃熱を活用し、その量を減らしていくことだ。こうした未利用熱の有効活用において、HPの導入はその解決策になり得る。とはいえ、企業に

とっては「何から手をつければいいのか分からない」というのが本音だろう。

工場の課題点を明確化 手順を踏んで導入サポート

そこで、同サイトではHPの導入までの手順を三つのステップに分けて示している。ステップ1では、まず工場が抱える課題を明らかにすることが目的だ。低温廃熱やボイラー・配管からの蒸気ロス、加熱・冷却の重複供給といった主な課題点を紹介。課題ごとにHPを活用した解決策を示している。

続くステップ2では、導入に向けた計画を立てる際のポイントを提示。産業用HPの代表的な使い方をはじめ、保温や加熱、洗浄、乾燥といった生産プロセスごとの設計ポイントなどを細分化して紹介している。そして、最後のステップ3では、依頼先となるエンジニアリング会社、メーカー、電力会社などへの相談・問い合わせサイトへのリンクが集約されている。

3月下旬のサイト開設以降、アクセス数は順調に伸び、9月末時点で1万2000件にのぼっている。今では「産業用ヒートポンプ」で検索すれば、同サイトがトップに表示され、認知度が徐々に向上していることがうかがえる。中でも閲覧数の多いコーナーが「導入事例」だ。業種・工程ごとの一覧表や条件を入力して検索する仕組みにより、見たい事例が探しやすい。また、一部事例は動画で紹介。HPの活用方法が具体的にイメージしやすいのが特徴だ。

省エネや脱炭素化を進める上で、エネルギー消費量の削減は、環境対策だけではなく工場の運用コスト削減や作業の効率化、生産品質の向上といった副次的効果にもつながる。産業分野へのさらなるHP普及に向け、同サイトの活用が期待される。