LPガス式コインランドリーを避難所として活用

2020年12月4日

【ジーアイビー】

乾燥機の稼働にLPガスを使用するコインランドリー。備蓄燃料として使えば、停電時に電源を確保できる。

コインランドリーをフランチャイズで展開するジーアイビー(本社・名古屋市)は、災害対応型店舗の整備を進めている。

コインランドリーには、乾燥機の燃料にLPガスが使われており、店舗にはLPガスが備蓄された状態だ。そこで、ポータブル発電機やガスコンロ、ガス炊飯器を店舗に導入。災害時には、LPガスを発電機や調理器具の燃料に使うことで、電源の確保と被災者向けの炊き出しが可能になる。三密回避に向けた分散避難が必要となる中、コインランドリーを “臨時避難所”として活用できるというわけだ。

LPガスバルクを備えた名古屋守山店

昨年9月、台風により千葉県で大規模停電が発生。県内の2店舗は停電を免れたものの、停電が長引き、遠方からも多くの住民が洗濯に訪れた。この出来事が、災害対応型店舗の発案につながった。

同社の店舗はいずれもスーパーやホームセンターなどの敷地内に立地。洗濯・乾燥の待ち時間に買い物ができ、災害時には食料や日用品を確保しやすい。

同社は現在、全国117店舗中10店で災害対応型店舗を展開する。2025年までに500店舗に増やす中、新規店舗はできるだけ災害対応型として出店する方針だ。

近年、災害の多発化・激甚化により災害対応型店舗へのオーナーの関心も高まっているという。一方、大型寝具の乾燥のため、主婦層の利用が増え、LPガスの使用量も増加傾向だ。コインランドリー業界で、LPガスの活用が進んでいる。