【マーケット情報/11月27日】原油上昇、需給引き締まる

2020年11月30日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油市場は、主要指標が軒並み上昇。需給が引き締まるとの観測が、買い戻しを促した。

新型コロナウイルスのワクチン開発が前進したことで、経済活動が再び活発化し、石油需要が上向くとの期待が台頭。そうしたなか、原油の大消費国である米国で、同製品の在庫統計が前週比で減少を示したため、買いが先行した。

また、サウジアラビアの石油施設がミサイル攻撃を受け、中東情勢が悪化したことが、供給不安を醸成。中国やインドからの需要が強まりつつあるなか、早めの確保に動く市場参加者が増えた。

ただ、新型ウイルスの感染は、引き続き拡大傾向にある。国際航空運送協会が、航空機での移動がコロナ前の水準に戻るのは早くても2024年との見通しを示したこともあり、ジェット燃料を含めた石油製品需要は当面は伸び悩むとの慎重な見方もある。このため、価格の上昇には、幾分か抑制が加わった。

【11月27日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=45.71ドル(前週比3.56ドル高)、ブレント先物(ICE)=48.18ドル(前週比3.22ドル高)、オマーン先物(DME)=48.30ドル(前週比3.79ドル高)、ドバイ現物(Argus)=47.25ドル(前週3.07ドル高)

※11/26-27は米国祝日のため、WTI先物は25日の価格を掲載。