全ては需要家のニーズのために 総力上げて挑んだ大型プロジェクト

2021年1月1日

TGES最大の電熱供給 保守・管理にも細心

 さまざまな難題を乗り越え、清原スマートエネルギーセンター協同組合(以下SEC)は、20年2月に操業を開始した。SECの管理責任者として安定供給を守り続けているのが、清原SECの所長を務める大塚政勝氏だ。

 大塚所長は、これまで新宿新都心、芝浦、さいたま新都心など、TGESが手掛ける地域熱供給拠点のオペレーター、保守、管理業務などを39年も務めた大ベテラン。清原SECには18年11月に着任し、操業に向けた最終段階から本事業に携わっている。

 繰り返しになるが、本事業は国内でも最大級のスマエネ拠点だ。そのため各需要家と調整を行う中で、需要家からは「清原SECの所長は誰になるのか」と聞かれることも多々あったという。「『当社のさまざまな地域冷暖房拠点で所長を務めていた大ベテランの大塚が務めます』と答えると安心してもらえました」(岸本副部長)と、需要家の不安を解消する上でも、大塚所長が果たした役割は大きい。

 とはいえ多くの地域熱供給拠点を運用するTGESの中でも、発電出力3万kW以上という類を見ない大規模な事業。大塚所長も「熱需要の管理はこれまで何度も行っているので経験値はありますが、当社としてもこれほどまでの出力の大きい電力需要をコントロールする事例は少ない。これまで電力会社の『給電所』が行っていたオペレーション業務を、いわば当社が担うわけで、大きな責任を感じます。日々、勉強の連続です」と話している。

 現在、清原SECでは安定供給の継続に向け、さまざまな工夫を凝らした運営を行っている。例えば、コージェネは定期的に設備を止めてメンテナンスを行う必要があるが、需要家のエネルギーの需要予測により、需要の低い時期でのメンテナンスができるように計画の策定・運転管理を徹底するなど、センターの性能を最大限に引き出すための多くの努力を重ねている。

 また、竣工式直後から厳しい状況が続く新型コロナ対策では、センター内のスペースが限られる中で、リスクの軽減を図るために、会議室を職務場所に転用。オペレーション室にも入室制限を敷くなど感染対策を徹底的に施している。

 大塚所長も「オペレーターだけは絶対に感染者を出さないという気持ちで職務に励んでいます。今後も安定供給に支障を来さないよう、運用を続けていきます」と、意気込みを語っている。

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 東京ガスグループとしても、初めてとなる産業向けのスマエネ事業。省エネ化、BCP対策など、社会情勢の変化に伴い今後の産業界が向き合わなければならない課題に対して、清原工業団地スマエネ事業は大きな貢献を果たしていくだろう。

大塚政勝 所長

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