【マーケット情報/1月11日】原油急伸、サウジ減産で買い強まる

2021年1月12日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

11日までの一週間の原油価格は、主要指標が急伸。サウジが追加減産を決定したことで、買い意欲が強まっている。ブレント先物価格は8日、55.99ドルの終値となり、昨年2月以来約10か月振りとなる高値更新となった。

サウジアラビアは5日、2月および3月の原油生産量を追加で日量100万バレル減産させると表明。その翌日には米エネルギー省が同国の原油在庫量の大幅減少を発表した。市場では供給ひっ迫感が一気に強まり、買い優勢、価格の上昇につながった。

ただ、日本を含む世界各国でロックダウンが相次ぎ、経済の先行き不透明感が強まっていることが上値を重くしている。また昨日、国際通貨基金(IMF)は原油の主要消費国である中国の経済成長が「依然として不安定」との見解を示したことも、警戒材料となっている。

【1月11日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=52.25ドル(前週比4.63ドル高)、ブレント先物(ICE)=56.66ドル(前週比4.57ドル高)、オマーン先物(DME)=55.24ドル(前週比2.69ドル高)、ドバイ現物(Argus)=55.22ドル(前週2.78ドル高)