【マーケット情報/2月12日】原油続伸、需給逼迫観さらに強まる

2021年2月15日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油市場は、主要指標が軒並み続伸。需給逼迫観がさらに強まり、価格に上方圧力を加えた。

米国の週間原油在庫統計は、製油所の稼働率上昇を背景に前週から日量660万バレル減少。4週連続の減少を示した。また、米エネルギー省(EIA)は、今年の国内産油量予測を下方修正。加えて、来年中も生産量がパンデミック前の水準に戻ることはないとの見方を示した。

米新政権は、イランに対する経済制裁を直ちに解除することはないと表明。イラン産原油の市場復帰は依然見通しが立たない状況だ。供給が引き続き逼迫するとの予測が買いを強めた。

一方、米国では新型コロナウイルスのワクチン調達を急いでおり、7月にはほぼ全人口である3億人にワクチン供給が行き渡る見込み。また、OECDの景気先行指数(CLI)で主な加盟国である米国、日本、ドイツやフランスなどの欧州諸国で景気の回復がみられ、経済回復にともなう石油需要の強まりへ、期待感が高まった。

【2月12日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=59.47ドル(前週比2.62ドル高)、ブレント先物(ICE)=62.43ドル(前週比3.09ドル安)、オマーン先物(DME)=59.86ドル(前週比0.90ドル高)、ドバイ現物(Argus)=60.50ドル(前週比1.68ドル高)