【マーケット情報/8月9日】原油下落、需給緩和の観測強まる

2021年8月10日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

8月2日から9日までの原油価格は、主要指標が軒並み下落。新型コロナウイルス変異株の感染拡大で、石油需要後退への懸念が強まるなか、供給増加の予測が台頭し、売りが優勢となった。

中国では、各地の感染者数急増を背景に、感染リスクが高いとされる地域間の移動を規制。複数の国際便も一時停止となった。世界最大の石油輸入国である中国での移動、および経済活動制限の強化により、石油需要低迷の見通しが一段と強まった。

また、日本でも変異株の感染拡大を受け、2日から、東京周辺や大阪で緊急事態宣言を再度実施。加えて、一部地域でまん延防止等重点措置を再導入。燃料消費がさらに減少するとの見方が広がった。豪州では、カンタス航空の国内便稼働率が、5月の100%から、7月には40%まで低下。シドニーなど複数の都市におけるロックダウンが背景にある。

他方、供給増加の予測も、価格に対する下方圧力として働いた。OPEC+は計画通り、8月から日量40万バレルの増産を予定。また、7月の産油量は、サウジアラビアの自主的減産終了により、前月から日量68万バレル増加した。加えて、米国の石油サービス会社ベーカー・ヒューズが先週発表した国内石油ガス掘削リグの稼働数は、前週から3基増加して491基となり、需給緩和観を強めた。

【8月9日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=66.48ドル(前週比4.78安)、ブレント先物(ICE)=69.04(前週比3.85ドル安)、オマーン先物(DME)=67.33ドル(前週比5.89ドル安)、ドバイ現物(Argus)=70.40ドル(前週比2.70ドル安)

*8月9日はシンガポールが祝日だったため、ドバイ現物は6日との比較。