【コラム/8月30日】制度設計は続くよ どこまでも 2021夏

2021年8月30日

加藤真一/エネルギーアンドシステムプランニング副社長

東京オリンピックの終了とともに、次は高校野球へと移ったが、夏の最大需要電力のピークは高校野球の決勝戦の時期に発生することが多く、十数年前に自家発を使ったオンサイトエネルギーサービスに携わっていた時に、ディーゼル発電機のトラブルが起こるたび、冷や冷やさせられた記憶が蘇る今日この頃である。

 今回も前回に続き、電気事業制度に関する議論の状況について振り返ってみたい。

再エネ・環境関連の議題が多い制度設計

 前回に続き、今回は6~7月(8月11日時点)に審議会等で取り上げられた内容を電力サプライチェーン上にプロットしてみた。相変わらず再エネや環境に関連する議題が多い。

 エネルギー基本計画や地球温暖化対策計画、長期戦略見直し、カーボンプライシング、トランジション・ファイナンスといった国のエネルギー、気候変動に関する大きな方策から、エネルギー供給強靭化法に係る具体詳細設計、洋上風力の案件形成拡大を支援する取組等の具体的な制度設計まで検討の裾野は広い。

 6~8月にかけてエネ庁・環境省を中心に筆者がチェックした審議会等は約80本。3~5月の120本と比べればだいぶ減ったが、新たな審議会等も出てきており、目まぐるしいばかりである。

この時期は取り纏めが盛ん

 この数か月、様々な議論がされてきた中で、議論の整理・取り纏めが多く出されている。

例えば、6月18日には、「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太の方針)、成長戦略実行計画・成長戦略フォローアップ、規制改革実施計画といった大きな方向性を示した施策が閣議決定され、これに併せて経産省からはグリーン成長戦略が公表された。

 同じく6月には地域脱炭素ロードマップが公表され、地域の脱炭素の取り組みを継続的包括的に支援する方策が示された。

 そして、7~8月にはエネルギー基本計画の素案、地球温暖化対策計画(案)、脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等あり方・進め方(案)が提示された。特にエネ基と住宅・建築物の省エネ対策等は、委員の間で様々な議論が飛び交い、何とか取り纏めたところである。いずれも、最終的にはお決まりの「座長一任」で締めくくられ、今後、パブコメや閣議決定といった場に移される予定である。

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