【マーケット情報/1月14日】原油上昇、供給不足感が支え

2022年1月17日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み上昇。供給不足感が需要後退の予測を上回り、買いが優勢となった。

OPECプラスの増産が、計画を下回るとの見方が台頭している。OPECプラスは、当初の計画通り、2月も日量40万バレルの追加増産で合意。ただ、ロシアやナイジェリアなど、一部加盟国の生産が追い付いていない状況だ。実際、12月の増産量は、計画を日量10万バレル下回る日量30万バレルに留まっている。

また、リビア産原油の供給不調も、逼迫感を強めた。在庫不足と悪天候で、東部輸出港からの出荷が滞った。さらに、同国では12月20日から1月11日まで、生産不調を背景に、西部輸出港でフォースマジュールが宣言されていた。カザフスタンでも、治安悪化で一時的に、一部油田での生産が停止していた。

加えて、米国の週間在庫が減少。さらに、米エネルギー情報局は、今年の国内生産予測に下方修正を加えた。

需要面では、変異株の感染拡大による経済減速、および石油需要後退の見通しが根強い。中国の民間製油所は、原油輸入の削減に踏み切った。ただ、価格の弱材料とはならなかった。

【1月14日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=83.82ドル(前週比4.92ドル高)、ブレント先物(ICE)86.06ドル(前週比4.31ドル高)、オマーン先物(DME)=86.06ドル(前週比3.07ドル高)、ドバイ現物(Argus)=83.11ドル(前週比2.67ドル高)