【マーケット情報/1月28日】原油続伸、需給さらに引き締まる

2022年1月31日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み続伸。政情悪化を背景とした供給不安が一段と強まり、需給が引き締まった。

ロシアのウクライナ侵攻の可能性が高まっている。これにより、米国がロシアに経済制裁を加え、ロシア産原油の供給が滞るとの懸念がさらに強まった。また、中東勢は減少したロシア産の供給をカバーしきれないとの予測が台頭。サウジアラビア、クウェイト、イラクは既に、2022年のターム契約に基づく供給量を定めており、調整が困難とみられている。加えて、アラブ首長国連邦は、武装勢力フーシのミサイル攻撃を迎撃したと発表。同国は17日にも、フーシによるミサイル攻撃を受けており、中東情勢が一段と緊迫化する見通しだ。

供給不安が広がるなか、世界各国で引き続き、新型コロナウイルス感染防止の規制緩和が進んでいる。需要回復の見込みで、需給逼迫観がさらに強まった。

【1月28日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=86.82ドル(前週比1.68ドル高)、ブレント先物(ICE)=90.03ドル(前週比2.14ドル高)、オマーン先物(DME)=87.42ドル(前週比2.19ドル高)、ドバイ現物(Argus)=87.80ドル(前週比2.55ドル高)