【沖縄電力 本永社長】総合エネルギー事業で新しい価値の創造目指しグループ全体の成長へ

2022年7月1日

沖縄本土復帰とともに 50周年を迎えた沖縄電力。「おきでんグループ中期経営計画2025」で総合エネルギーをコアに事業領域を拡大し、グループの持続的な成長を目指す。

【インタビュー:本永浩之/沖縄電力社長】

志賀 新社屋を拝見しました。沖縄の本土復帰とともに設立され、今年で50周年を迎える沖縄電力にふさわしい建物だと思います。

本永 ありがとうございます。2022年5月15日は、創立50周年ということもあり、記念事業の目玉として、間に合うように建て替えを計画していました。

志賀 本永さんが社長に就任する前からですか。

本永 計画自体は當眞嗣吉社長(03~07)の時代からありましたが、資機材高騰の問題もあり、計画を温める状態が続いていました。一方で旧社屋の老朽化が進み耐震性にも問題があったため、50周年の節目に合わせた形です。

志賀 趣向を凝らしたデザインで、職場環境の良さを感じました。

本永 デザイン設計は地元の設計会社と当社グループの沖縄エネテックと共同で「オフィスの開放感」をコンセプトに作ってもらいました。入り口には「ヒンプン」と呼ばれる門構えを作り、随所に沖縄らしさを取り入れています。7階のカフェテリアには約200人が利用できるスペースがあり、打ち合わせでも活用できます。オフィス内は固定席を設けないフリーアドレスを導入し、社員同士の活発なコミュニケーションが生まれることを期待しています。

志賀 電力会社ならではの特長はありますか。

本永 敷地内にエネルギーセンターを併設しました。グループで展開する総合エネルギーサービスの事業モデルを直に見ることができる施設です。非常用発電機やガスコージェネレーション設備も完備し、BCP(事業継続計画)機能に優れた施設となっています。

4月に完成した新本店社屋

志賀 エネルギーサービスプロバイダ(ESP)を具現化したような本社です。総合エネルギー事業を展開する沖電グループの象徴だと言えます。

本永 エネルギーサービスは説明を聞くだけでは理解がしにくいです。しかし直接当社に来てもらい、施設を見てもらえれば、設備がどのような役割、機能を持っているか分かりやすいと思います。ESP事業を展開するグループ会社・リライアンスエナジー沖縄のショーケースのようになっています。

もとなが・ひろゆき  1988年慶応大学経済学部卒業、沖縄電力入社。2013年取締役総務部長を経て、15年副社長就任。お客さま本部長、企画本部長を担当。19年4月から現職。

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