【インフォメーション】エネルギー企業の最新動向(2022年8月号)

2022年8月14日

【東邦ガス/バイオガス由来のCO2でメタネーション実証】

東邦ガスは、知多LNG共同基地内で、バイオガス由来のCO2を活用したメタネーションの実証試験に取り組む。知多市と連携し、2023~26年度に実施する。知多市が南部

浄化センターの下水汚泥処理で発生するバイオガス由来のCO2を提供。東邦ガスはLNGの冷熱を活用した冷熱発電などによる電力を使って水素を製造し、メタネーションを行う。合成されたメタンは都市ガスの原料として利用する。実証では、東邦ガスはメタネーション設備の構築と、システム全体での効率を評価する。メタネーションによって合成されたメタンを都市ガスの原料として利用するのは国内初となる見込みだ。将来はメタネーション設備の社会実装で、ガス自体の脱炭素化を目指す。

【リンナイ/家庭用給湯器で世界初の水素100%燃焼技術を開発】

リンナイは、世界初となる家庭用給湯器での水素100%の燃焼技術開発に成功した。同社はCO2排出削減に取り組む中で、商品使用時に排出されるCO2が約95%を占めることから、高効率給湯器などの省エネ商品開発の先に、CO2を排出しない商品の開発を目標としてきた。水素はCO2排出ゼロのクリーンな燃料として注目される一方、爆発の危険性や不安定な燃焼といった課題がある。こうした課題に対し、同社はガス機器の開発で長年にわたって蓄積してきた燃焼技術や流体制御技術を活用。実用化に向けて、2022年末頃から実証実験をスタートする予定だ。水素給湯器の量産化を目標とし、さらなる技術の確立と信頼性の向上を目指す。

【大阪ガス/エネファームを活用した仮想発電所の実証を開始】

大阪ガスは、エネファームをエネルギーリソースとした仮想発電所(VPP)を構築し、系統需給調整に活用する実証事業を開始した。需要家とVPPサービス契約を直接締結してリソース制御を行う大阪ガスは、昨年度にDER(分散型エネルギーリソース)実証事業に参画し、3600台以上のエネファームによる実証を行い、調整力供出量ベースで1MW以上の供出に成功するなどの一定の成果を得た。今年度は制御方式を変更し、系統需給状況に応じたエネファームの遠隔制御の精度向上、より速い調整力への対応を目指した技術検証を行う。今後、エネファームなどの低圧リソースを活用し、DERと組み合わせたエネルギーネットワークの普及拡大を進める。

【エア・ウォーター/CO2を回収しドライアイスを製造】

エア・ウォーターは、低濃度のCO2(燃焼排ガス中のCO2濃度10%程度)を高効率に回収できる装置「ReCO2 STATION」を開発した。4月から、バイオマス発電所に設置。燃焼排ガスから純度約99%で回収したCO2でドライアイスを製造し、顧客に提供する事業実証を行った。非化石燃料由来のドライアイス製造は、国内初の取り組みだ。同装置の導入で、CO2回収と利用がワンストップで可能になる。将来的に地産地消型のCO2回収・利用モデル構築を目指す。

【丸紅/離島で蓄電池併設型太陽光の実証開始】

丸紅は鹿児島県奄美大島で、蓄電池併設型屋根置き太陽光発電の長期売電事業の実証を開始した。この実証では、複数の施設や駐車場の屋根などに初期費用負担なしで太陽光発電システムを導入。発電した電力を長期売電契約に基づき売電する。また、電力の不足時には、併設の蓄電池を遠隔制御して電力を放電する。この需給調整機能の提供についても事業性の検証・評価を行う。この実証を通じて、離島での分散型電源や蓄電池、需給調整事業を推進していく方針だ。

【四国電力/グリッド/AI活用し需給計画立案 運用の効率化に貢献】

四国電力とグリッド社はAIを活用した電力需給計画立案システムを開発し、7月から運用を開始した。電力需要の想定などからシナリオを複数作成し、シナリオごとに最適な発電計画を作成する。期待収益を分析・評価し、最も経済的な発電計画を採用する。このシステムの導入により、複雑化する電力需給計画の最適化が可能となるという。

【商船三井/次世代石炭船の第2船 「HOKULINK」と命名】

商船三井が建造経験の豊富な国内造船所と、同社のノウハウを結集して設計した次世代型石炭船「EeneX」の第2船が完成した。北陸電力向け専用船で、北陸電力の松田社長が「HOKULINK」と命名した。就航中の「エナジープロメテウス」と共に、北陸電力の石炭火力発電所向け海外炭輸送の一翼を担い、持続的で安定的な電力供給に貢献する。