【マーケット情報/8月19日】原油下落、需給緩和感が強まる

2022年8月22日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み下落。需要後退と供給増加で、需給緩和感が強まり、売りが優勢に転じた。

経済が一段と冷え込み、石油需要が弱まるとの見込みが強まっている。欧州の7月インフレ率は、前月から上昇。さらに、中国では、7月の工業生産指数が、前月比で悪化。製油所の稼働率も7月、過去2年で最低を記録した。

また、中国では今後、租税回避に対する政府の監査が入り、民間製油所が複数停止するとの懸念が台頭している。欧州でも、Shell社が、ドイツ西部・ラインラント地域で、製油所の稼働率を引き下げたと発表。熱波の影響でライン川の水位が下がり、内航船での石油製品出荷が滞っていることが要因となっている。ただ、川の水位は、今週初めには幾分か上昇する見通しだ。

供給増加も、需給緩和感を強めた。12日までの一週間における米国の原油輸出が、過去最高を記録。欧州の製油所はロシア産原油の代替を求めており、同地域向け出荷の裁定取引による利益が拡大したことが背景にある。

一方、輸出増加で、米国の週間在庫は減少。米国とイランの核合意復帰を巡る会合は、欧州連合が最終案を提示するも、終わりが見えず不透明感が台頭。米国が対イラン経済制裁を解除し、イラン産原油の供給が増加するとの観測が弱まった。ただ、価格の支えにはならなかった。

【8月19日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=90.77ドル(前週比1.32ドル安)、ブレント先物(ICE)=96.72ドル(前週比1.43ドル安)、オマーン先物(DME)=95.02ドル(前週比4.06ドル安)、ドバイ現物(Argus)=94.31ドル(前週比3.72ドル安)