超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編

¥1,650 (本体 + 税10%)

送料(書籍なら5冊まで):330円
※5冊以上お買い求めの方はお問い合わせください。

三井物産、三井石油開発に勤務した筆者が実体験を交えながらやさしく解説
日本の総合安全保障や外交政策にかかわる世界情勢と国際政治は
この一冊ですべてわかる!

発売年月:2018年9月
著者:岩瀬昇
商品コード: 495 商品カテゴリー: , ジャンル:

著者紹介:
岩瀬 昇(いわせ・のぼる) エネルギーアナリスト 1948年、埼玉県生まれ。埼玉県立浦和高等学校、東京大学法学部卒業。1971年、三井物産に入社後、2002年より三井石油開発に出向、2010年より常務執行役員、2012年より顧問、2014年6月に退任。三井物産に入社以来、香港、台湾、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクでの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。現在は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」の代表世話人として後進の育成、講演・執筆活動を続ける。 著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』、『原油暴落の謎を解く』(以上、文春新書)。会員制国際情報サイト『新潮フォーサイト』の「エネルギーの部屋」管理人として随時情報発信中。

目次

はじめに

序章 地政学とは
地図から見えてくること/古典地政学/地政学の開祖マッキンダー/日本の地政学に影響を与えたハウスホーファー/復活したアメリカの地政学/戦後日本では封殺された地政学/学問としての地政学/言説の実践としての地政学/日本の地政学を巡る研究の現況/新たなピークを迎えている/地政学の逆襲/地政学はエセ科学?/エネルギーを地政学で読み解くと

第1章 予測不可能なトランプ大統領を生んだアメリカ
526ドル8セントの調査費/灯油からガソリンへ/「石油の世紀」はアメリカで始まった/「ワイルドキャッター」とは/もう少し上手にやれる/極悪非道の「スタンダード」解体のあとに/「ワイルドキャッター」はシリコンバレーの「スタートアップ」/石油がもたらしたアメリカの繁栄/戦争につぎ込まれた発明品/輸送燃料の王者、石油/戦争がもたらした技術革新/「見えない」から、気がつかない/ギリシャ移民の子、ジョージ・ミッチェル/「ワイルドキャッターたちの墓場」で大成功/シェールガスの経済的生産手法確立へ/ジョージの執念/「シェール革命」は「シェールガス革命」から/「シェール革命の父」の言葉/トランプの「アメリカ第一エネルギー計画」なるもの/出発点が間違っている/「エネルギー自立」のみならず「エネルギー支配」を!?/NAFTA維持による「エネルギー自立」の達成

第2章 石油価格や天然ガス価格で強気・弱気が交錯するロシア
かつては世界一の石油生産国だった/「風の街」バクー/石油でも成功したノーベル兄弟/初の石油タンカー「ゾロアスター号」/バクーの増産を支えた販路の開拓/初の「日の丸原油」は北樺太で/北樺太の石油利権入手/交渉上手なソ連/後出しジャンケンで勝つソ連/「ソ連法適用」でとどめをさされた/「強いロシア」を目指す/「強いロシア」に必要な石油・天然ガス/プーチンのエネルギー戦略/「ロスネフチ」と「ガスプロム」/クリミア併合へ/ウクライナはヨーロッパへの入口/天然ガスは中途半端なエネルギー/西シベリアの天然ガスがヨーロッパへ/露呈した「通過国リスク」/東へと重心が移っていく/欧米による経済制裁との戦い/ヤマルLNGプロジェクト/価格下落のなか、ロシアは強気だ/「外交と防衛」が支えるプーチン人気

第3章 中東「百年の呪縛」からの脱却を目指す?
二大産油国 サウド王家、イラン・アヤトラ支配は永遠か/「最高指導者」という新たな重石/100年前の両国は/「サウド家のアラビア」/石油が可能にした「家産制福祉国家」/神に選ばれし王の響宴/エジプトで失意のうちに客死/パリから凱旋し「最高指導者」に/人口増がサウジを変える/コンセンサスから独裁へ/「ビジョン2030」の成否を占う「サウジアラムコ」のIPO/「痛み」を伴うサウジ社会の大改革/1日に1時間しか働かない公務員/革命から40年/政治的意思表示をする術を持つイラン国民/これまでと異なる反政府デモ/「体制変更」にはつながらない/サウジの「脱石油化」の試み/ドバイは発展の成功例/曾孫はラクダに乗っているだろう/先見性を持ったリーダーの存在/中東の治安を支える「スポンサー制度」/「中東三井物産」ドバイへの移転を断念/ドバイの創意工夫/「中東三井物産」ドバイへの移転を実行/サウジの改革は成功するか?/小国ドバイと大国サウジ/OPEC内でのサウジとイラン/サウジとイランの地域覇権争い/OPEC外でこそ真の覇権争い/中東におけるシーア派住民/イランがいなくなれば、サウジは安泰か

あとがきにかえて