顧客の継続的なSDGs活動を支援 CO2排出減らし途上国に明かりも

2020年9月9日

中部電力

SDGs(持続可能な開発目標)は、持続可能な世界の実現に向けて17のゴールと169のターゲットから構成される国際目標だ。「世界中の誰一人として取り残さない」ために、国連加盟の193カ国が2030年の達成を目指して取り組んでいる。

中部電力ミライズは、顧客のSDGs活動を支援する新たなサービス(SDGs支援サービス)の提供を開始した。再生可能エネルギーの普及と途上国での電化率向上に取り組む一般社団法人「グッドオンルーフス」と連携する。

SDGs支援サービスを提供する対象は、中電ミライズの太陽光発電の自家消費サービスを利用する大口需要家。サービスの利用料金に顧客の希望に応じた寄付金を上乗せし、途上国の電化率向上や、生活水準の向上に貢献する仕組みだ。

SDGs活動を支援するサービスの概要

具体的には、アフリカなどの途上国で現地の小学校の屋根に太陽光パネルを設置し、学校を充電ステーションにする。子どもに充電式のLEDランタンを持たせ、家庭にも明かりを灯せるようになる。さらに、日本で使用済みとなった電子黒板を提供し、動画や通信を用いて質の高い教育を促すといった取り組みに充てられる。

世界では5人に1人が電気を利用できておらず、その大半はアフリカなどの途上国に集中している。

SDGs支援サービスに参加することにより、「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」「質の高い教育をみんなに」などの項目で、継続的にSDGs活動に参加できることになる。

そのほかのメリットとして、①途上国で実施したプロジェクトの動画などをホームページに掲載し、取り組みを広くPR、②一定金額の寄付で、現地に建設する太陽光発電所の命名権を取得、③グッドオンルーフスの広報活動において、広報誌などに企業名が掲載される―が挙げられる。

社会貢献という付加価値 今後は一般家庭にも展開

中電ミライズの自家消費サービスは19年、大口需要家向けに開始した。店舗や工場といった法人の屋根に太陽光発電設備を設置し、運営している。法人は初期費用ゼロでCO2フリーの電力を使用。自立運転機能付のパワーコンディショナーを取り付ければ、停電時に太陽光発電システムを自立させて活用することもできる。CO2排出量の削減や災害時のBCP対策として導入が進んでいる。

自家消費サービスに加えSDGs支援サービスに参加することで、社会貢献という新たな付加価値がつく。中電ミライズは、今後は一般家庭への展開も検討している。