【特集2】再エネ活用の切り札「EBLOX」 設備の三位一体運用で安定供給
2025年7月3日
三菱重工エンジン&ターボチャージャ
三菱重工エンジン&ターボチャージャのトリプルハイブリッド発電システム「EBLOX(イブロックス)」が注目を集めている。同社は2021年に経済産業省の「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証実験」に参画。3年以上かけて製品化にこぎつけた。
EBLOXは、天候に左右される太陽光などの再生可能エネルギー電力の変動を蓄電池で吸収、平準化させる。加えて、天候変化や昼夜の時間帯変化に発電量が左右されないディーゼルやガスエンジンによる発電がバックアップする。
これらの電源を制御するシステムが「COORDY(コーディー)」だ。多様な電力供給ニーズや、オフグリッドでの運用にも対応できる。また、AIとの連携により、電力需給を想定したデマンド予測や、気象予測を活用した太陽光発電電力の想定なども可能だ。
エンジン・エナジー事業部の大矢巧氏は「EBLOXはさまざまな組み合わせが可能。一言で言えばケースバイケース。工場向け、ビル向け、離島向けなど、お客さまと一緒にシステムを作り上げていきたい」と抱負を語る。今後、さまざまな用途に広がりを見せそうだ。
