【記者通信】米国バイオエタノール関係者が注目 海運の新燃料導入見通しは

船舶燃料の脱炭素化に向けた検討が各所で進む中、6月上旬、米国でサステナブル海運燃料に関する各所の取り組みを取材・視察する機会を得た。海運向けに脱炭素化などのソリューションを提供するエヴァレンス(旧マンエナジーソリューションズ)からは、船主へのヒアリングの結果、2050年の燃料利用状況の見通しとして、アンモニア27%、LNG27%、メタノール・エタノール20%、石油25%といった見解が示された。将来の船舶燃料のメインは一つでなく、50年のミックスでは四つの燃料タイプに分かれていくイメージだという。

船舶の脱炭素化を巡っては、50年ごろまでに国際海運の温室効果ガス排出ネットゼロの達成に向け、IMO(国際海事機関)が規制枠組み「ネットゼロ・フレームワーム」の確立を目指している。これに対し、米トランプ政権は反対を表明し、中東諸国や中国もこれを支持。当初目指していた昨年の策定を1年延期し、議論が継続している。

ただ、バイオエタノール生産が盛んな米国ではまだまだ余剰があり、関係者は販路や輸出拡大を目指している。E10(ガソリンにエタノール10%混合)は既にほぼ全土で標準的に販売されており、今年はE15の通年販売に向けた法案の検討が進む。車両用の他、SAF(持続可能な航空燃料)の普及拡大も狙いつつ、さらに1隻当たりの使用量が莫大な船舶燃料を新たな需要として期待する。

脱炭素化を切り口に船舶燃料の多様化が進みそうだ

同社の見通しでは、30年にかけては既に導入が始まっているLNGの利用が伸びていき、その後、日本で実証が進むアンモニア燃料、そして米国などが注目するメタノール・エタノールの導入が進む方向。各国の事情を踏まえ、50年に向けては船舶燃料の脱炭素化と多様化が進んでいく見込みだ。

【特別寄稿】 はやりの「分類図鑑」でエネルギー政策を痛烈に風刺

先日、エネルギーフォーラム編集部宛てに“エレキテル総研「現代図鑑」編集部”を名乗る人物から2点の画像が送られてきた。「電力システム改革失敗原因図鑑」と「脱炭素政策無理ゲー解説図鑑」だ。昨今、X(旧ツイッター)ではやる「分類図鑑」風の生成AI画像とのことだが、これが複雑に絡むエネルギー政策の問題や矛盾を鋭く突いていて実に面白い。解説文とともに紹介する。

最近、X(旧ツイッター)で、海外発と思われる「分類図鑑」風のAI生成画像が、時折タイムライン(TL)に流れてくるようになった。さまざまな人物像や社会現象を、図鑑のように分類し、少し意地悪く、しかし妙に愛情を込めて描くあの形式である。

日本国内でも、コメント欄のやっかいな返信(リプ)を類型化した「クソリプおじさん図鑑」が週末に大いにバズり、そのパロディとして、「○○○○おじさん図鑑」という派生図鑑が瞬く間にTLに溢れた。なるほど、これは政策論にも使えるのではないか。エレキテル総研は、そう考えた。

そこで試しに作ってみたのが、「電力システム改革失敗原因図鑑」である。最初の指示は、拍子抜けするほど簡単だった。「日本の電力システム改革は失敗だったのではないか」という批判は、ネット空間に無数にある。日本語で、A4縦型、昭和の図鑑のようなレトロで丁寧な雰囲気にし、ユーモアたっぷりにステレオタイプを描いてほしい――おおむねこの程度である。

するとAIは、いかにも古い学習図鑑か百科事典のような画面を作り、制度改革をめぐる論点をキャラクター化し、妙にもっともらしい解説まで添えてきたのである。もちろん細かな日本語の破綻や、意味不明な漢字は修正が必要である。しかし、「ざっくりした問題意識」を与えただけで、ここまで“それっぽい”風刺画に仕立てる能力には、やはり驚かされる。

電力システム改革“失敗”の原因とは?

調子に乗って、もう一枚作成した。二枚目は、「脱炭素政策無理ゲー解説図鑑」である。こちらは、もう少し具体的にキーワードを指示し、現在の日本のGX・脱炭素政策をめぐる論点を入れるよう求めた。

さらに、「おじさん図鑑」がバズった同じ週末に、第7版が公表された「非政府有志によるエネルギー基本計画」(https://www.7ene.jp/)をAIに参照させ、そこに含まれるエネルギー政策批判の論点も反映するよう指示した。

加えて画像下部には、「地獄への道は善意で舗装されている」という一文を入れるよう指定した。善意に基づく取り組みが、時に厄介な副作用を伴うことがある。その皮肉を示すには、ちょうどよい一文である。

クスっと笑った後に神妙な面持ちになってしまう

画像生成AIは、単にきれいな絵を描く道具ではない。論点の整理、風刺の構図化、言葉と絵の組み合わせにまで踏み込んでくる。もちろん最後の編集判断は人間の仕事である。しかし、「こういう感じ」と投げるだけで、ここまで形にしてくる。息抜きのつもりで触ったはずが、気づけば政策批評の新しい遊び道具になっていたのである。

*「エレキテル」は、平賀源内が長崎で入手したオランダ製電気機器を復元した摩擦起電機であり、啓蒙と見世物、科学と怪しさが同居する象徴である。同研究所は、その胡散臭さを少し拝借しつつ、現代の政策と言説を明るく感電させる架空のシンクタンクである。

【記者通信】「電力市場はチャレンジング」中国電力・中川社長が東大で講義

東京大学で4月22日、エネルギーやコモディティ市場に関する社会連携講座の3回目の講義が行われ、中国電力の中川賢剛社長が登壇。電力システム改革や卸電力市場の概要や課題について解説した。この講座は、東京証券取引所が東大などと連携して実施しており、電力やLNGといった各分野の第一線で活躍する経営者や実務家が講師を務めている。経済学部3、4年の学生が対象で、200人以上の学生が受講する。

 中川氏はまず、火力や原子力などそれぞれの電源の仕組みや発電特性といった基本的な知識を説明。電力システム改革を受けた電力市場の歩みをひも解き、「本来、長期的な事業見通しの下に運営されるべき発電事業者の収支は、短期的な卸市場の価格変動の影響を大きく受けている」と実情を述べた。

 また、各市場が抱える課題について言及。自由化により競争環境が創出された一方で、火力発電の燃料調達の予見性が低下しFIT(固定価格買い取り)電源の拡大による稼働率が低下している現状に触れ、「AIなどの普及拡大で電力需要の増大が想定される中で安定した供給体制を維持するためには、今後も調整力を備えた火力電源の活用が不可欠だ」と強調した。

 昨今、トレーディング手法に長けた外資系企業が日本国内の現物・先物市場に参入しており、今後ますます競争が激しくなることが見込まれる。こうした事業環境の変化を新たなビジネスチャンスとするためには、トレーディングを強化し市場リスクの低減と利益最大化を図る必要性がある。就職活動を控える学生が多く受講していることを念頭に置いてか、中川氏は、社内のリスク管理手法や社員教育の取り組みに触れ「電力市場はチャレンジングな舞台だ」とアピールしていた。

 講義後には、学生から新電力との競争力強化の方策や送電ロスの問題などを問う場面が見られ、関心の高さがうかがえた。

【記者通信】JAPEXの26年3月期連結決算 資源価格低下などで最終利益が34%減

JAPEXは5月13日、2026年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比12.5%減の3403億円、最終利益が同34.2%減の534億円の減収減益となった。原油や天然ガスの販売価格が低下したのに加え、前年度に計上した投資有価証券の売却益の効果がなくなったことが要因。

 同日公表された今期の連結業績見通しは、子会社が権益を持つイラク南部のガラフ油田の操業停止により販売量がゼロになることが想定され、売上高は3030億円と前期比11%減少する見込み。この油田については、イラク政府が不可抗力宣言を出しており生産停止が続いている。西村豊執行役員は記者会見で、「いつ再開するかめどが立たない」と現状を説明した。

 一方、最終利益は12.3%増の600億円を見込む。中東情勢の緊迫化により、中東から調達予定だったLNGの代替調達コストがかさむ一方、北米での原油や天然ガスの販売量が大幅に増加することに加え、原油価格の値上がりが寄与するとの見通し。また、北海道のガス製造事業の譲渡益も利益を押し上げる。

【記者通信】リスクヘッジの重要性を強調 三菱UFJ銀の高木氏が「銀行の市場ビジネス」をテーマに講義

エネルギービジネスの最前線で活躍する実務家が、東京大学経済学部生らにエネルギーやコモディティ市場について講義する社会連携講座が、4月8日から開催されている。

5月13日の第4回では、三菱UFJ銀行の高木真・金融市場部長が登壇し、「銀行の市場ビジネス」をテーマに講義した。同氏は、リーマンショック当時にニューヨークで勤務していた経験を踏まえて、金融市場・電力市場におけるリスクヘッジの重要性を訴えた。

金融業界から見た電力取引について語った

はじめに、同氏は銀行の市場ビジネスについて説明した。市場部門が担うセールス・トレーディング業務では、顧客企業が抱える為替や金利の変動リスクを踏まえ、マーケット変動に対応したリスクヘッジ商品の提供が重要になるという。

現在は「高市政権の誕生によりマーケットが大きく変動している」とし、「高市政権の財政運営次第では円安をさらに招く可能性がある。地政学的リスクや国の財政の状況を見ながらトレーディングしていく必要がある」と語った。

次に、同社の電力市場への参入背景について言及。電力取引は同時同量制という独自の特性がある一方、デリバリーが容易で、質的に均一であるという金融商品(為替・金利)と近い性質を持つため、金融取引が成り立ちやすいという。

また、電力自由化が日本より約10年先行する欧米では、電力先物取引量が現物取引量を大きく上回っており、ドイツでは先物取引量が現物取引量の10倍以上に達している。一方で日本の先物市場は、「取引の流動性が低いのが大きな問題」と指摘。「今後、生成AIの普及に伴ってデータ消費量が拡大し、電力需要も増加していく。電力価格の変動リスクが高まれば、事業者のリスクヘッジ需要も拡大する。現物の取引量が増えるにつれ、先物市場の取引量も増えていくだろう。銀行が参加することで流動性を高めたいと」と意欲を語った。

最後に、同社が電力市場で展開する電力先物クリアリングビジネスについて説明した。同社は市場取引において、買手と売手の間に立ち、債権・債務を引き受けて決済を履行する清算機関(CCP)の役割を担っていく。クリアリングビジネスは、多様な参加者による複雑な債権・債務関係を、CCPを中心とする単純な構造に変換し、市場の透明性を高めることで、債務不履行リスクの削減に大きな役割を果たす。

CCP機能は、リーマンショックを経て、誰もが安心してヘッジできる市場インフラとして重要性が高まったという。同氏は「リーマンショック前夜に、債務不履行の不安が充満していた状況と比べると、CCPが機能していることで市場の流動性が確保され、参加者は安心して売買できる。リーマンショックは金融市場にとって非常に大きな転機だった」とCCP機能の重要性を訴えた。その上で、「金融機関としての信用力を生かし、市場参加者が安心してリスクヘッジできるマーケット環境づくりをサポートしていきたい」と意気込んだ。

生成AIの台頭や地政学リスクの高まりを受け、電力市場が高い不確実性にさらされる中、電力先物市場を活用したリスクヘッジの重要性は今後さらに高まっていくだろう。

【記者通信】大手電力10社の26年3月期連結決算出そろう 東電は3期ぶりの最終赤字に転落

大手電力会社10社の2026年3月期連結決算が出そろった。燃料価格の低下による調整額の減少などにより、全社が減収。経常利益では東京電力ホールディングスのほか、中部、九州、沖縄電力の4社が増益となった一方、北海道、東北、北陸、関西、中国、四国電力の6社が減益となった。福島第1原子力発電所の廃炉に関連し9000億円超の特別損失を計上した東電の最終損益は、前期の1612億円の黒字から一転、4542億円と3期ぶりの赤字となった。

全社が減収となった背景には、小売り競争激化に伴う他社への切り替えに伴う販売電力量の減少や、燃料価格の低下に伴う燃料費調整額の減少などがある。

収益ベースでは、原子力の稼働状況や燃料費調整制度の期ずれの影響が各社の明暗を分けた。経常増益となった4社のうち東京・中部は、火力事業子会社のJERAの調達競争力が改善したほか、燃料費調整制度における期ずれ差益が利益を押し上げた。九州は原発が安定的に稼働した燃料消費の抑制に寄与。沖縄は価格低下により燃料費が17%減少したことが増益要因となった。

他方、6社の減益要因となったのは、主に小売り競争の激化や期ずれ差益の縮小、物価高など。東北は女川2号機の再稼働効果はあったものの、期ずれ差益の縮小や物価高によるコスト増が利益を押し下げ。中国も島根2号機が再稼働したことによる収支改善効果があったものの、法人分野における小売り競争の激化や期ずれ差益の縮小をカバーしきれなかった。

今期の連結業績予想については、「中東情勢の緊迫化が長期化の様相を呈しており、燃料価格や卸電力市場価格などの不確実性が高まる中で合理的な収支予想の算定は困難」との理由から、東北、東京、中部、沖縄の4社が見通しの公表を見送った。他6社も、軒並み大幅な減益を予想する。ホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴うLNG価格の高騰と円安が直撃し、電力業界にとって困難な状況が続きそうだ。

【記者通信/4月21日】骨太方針2026に明記へ e-メタン議連が始動

自民党の有志議員は4月21日、「GXにおける天然ガスの高度利用とe-メタン促進に関する議員連盟」の会合を開いた。大型連休明けにも次回会合を開き、天然ガスの利用促進とeメタン実装に向けた環境整備を求める提言をまとめ、政府に対し「骨太の方針2026」への明記を働きかける。

議連会長の梶山弘志衆院議員は冒頭あいさつで、「中東をはじめ世界情勢が不安定な中、エネルギーの供給源の多様化を図らなければならない。脱炭素化の取り組みにおいても、CO2の排出量が少ない天然ガスが非常に重要な役割を果たす。」と強調。GX(グリーントランスフォーメーション)の推進に向け、「天然ガスの有効利用を進めるとともに、将来的には、同じインフラを使えるeメタン導入に向けた環境整備を行うべきだ」とし、2050年カーボンニュートラルを見据え、天然ガスへの燃料転換を進めることができるかが大きな課題との認識を示した。

冒頭であいさつする梶山会長

会合には、自民党の国会議員をはじめ、経済産業省など省庁関係者、日本ガス協会の内田高史会長をはじめとする業界関係者が出席。資源エネルギー庁からの報告のほか、日本ガス協会による天然ガスへの燃料転換の取り組みについての説明が行われた。同議連は2024年度に立ち上がり、提言を取りまとめるのは3回目。

【特集1世界の電気料金事情】高騰の実態を仏独米豪在住者が報告

欧米では日本以上に電気料金の値上がりが顕著で生活への影響が深刻だ。仏独米豪在住者が光熱費の実態や報道の論調、政策への見解などを報告する。

フランス/「耐えがたい負担」と報道 市場連動導入に懸念

家庭用電気料金は過去10年以上にわたり上昇傾向で、2010年比で2倍以上に達した。24年には政府の「料金凍結措置」終了に伴い平均18%の値上げが実施され、昨年初頭には一時的に約15%の値下げが見られた(わが家の電気料金も昨年は24年比で14%減)ものの、今年再び、19~20%の大幅上昇が予測される。これはARENH制度(原子力電力の規制価格供給)が昨年末に終了し、今年、市場連動型の新制度「VNU(普遍的核支払い)」が導入されることが背景にある。VNUはEDF(フランス電力)の超過利益に課税し消費者に還元する仕組みだが、値上げの即時抑制効果は限定的とされ、年間約250ユーロの追加負担が見込まれる。

報道では「耐え難い負担」との表現が目立ち、昨年の調査では83%の国民が「前年より料金が上がった」、半数以上が「大幅な上昇」と認識している。68%が他の支出を削減し、暖房や食費、余暇への影響が顕著である。政府の説明は「26~27年はおおむね安定」とする一方、消費者団体UFC-Que Choisirは最大20%の追加値上げを警告。政策の変更で今後も乱高下への不安がある。

フランスではスマートメーターが広く普及し、国内の普及率はほぼ100%。私はEDFの環境配慮型プラン(97%水力由来)を契約し、個人ページで電気料金や消費量を細かくチェックできる。オフピーク時間帯は地域ごとに設定されるが、スマメ導入ユーザーはユーザーごとに設定され、需要の平準化が図られている。フランス人の気質として倹約志向なため、この設定に合わせて電気使用を工夫する家庭も多いようだ。日本との違いは、冬にピークがあること。ただ、仏北部の一般家庭には通常エアコンがないが、昨夏の記録的猛暑などの影響で今後エアコンの普及が進むと、夏場の消費量、ひいては年間のピーク傾向や電気料金にも大きく影響するのではと感じている。

今後は市場価格の変動が家庭料金により直接反映されるため、燃料高騰や原子炉停止などの外部ショックに敏感な構造となる。政府はVNUによる再分配で「急騰時の救済」を図るものの、平時の価格安定性は低下し、消費者が市場リスクを負う形となる。EDFは収益改善により原子力・再エネ投資を加速する見込みだが、そのコストは長期的に料金へ影響する可能性がある。総じて、仏の電気料金は「安定から変動型」へと転換し、国民の生活防衛策や政策対応が今後の焦点となると考えられる。(パリ在住・宮崎 今日子氏)

【特集1世界の電気料金事情】日本は諸外国との比較で中位の水準

電気料金を国際比較すると日本は極端に高いわけではないことが分かる。日本の料金水準の正確な位置付けと、その背景を理解することが必要だ。

【寄稿:筒井美樹/電力中央研究所 社会経済研究所 副研究参事】

しばしば日本の電気料金は高い、という評価を聞く。確かに、近年の世界的なエネルギー価格の上昇は、日本の電気料金にも影響を与えているが、実際に諸外国と比較するとどの程度なのか。ここでは主要国の電気料金と比較しつつ、日本の位置付けについて確認してみたい。

欧州より上昇小幅な日本 米国は州で異なる様相

図は、2015年以降の電気料金の推移を示している。15年時点で日本は、図の対象国の中で家庭用については中位に、産業用については高位に位置していた。その後は各国小幅な変動を伴って推移するが、22年のロシアによるウクライナ侵略を受けて、欧州の天然ガスを中心にエネルギー価格が急騰、欧州諸国の電気料金も跳ね上がった。日本も上昇しているが、欧州と比較すれば小さな上昇にとどまっている。その結果、24年時点で、家庭用・産業用ともに日本は中位に位置していることが分かる。

電気料金の国際比較

22年の世界のエネルギー価格の急騰は過去に類を見ない記録的なものであった。20年の平均値と22年のピーク月の価格を比較すると、欧州天然ガスとアジアLNGはともに約15倍、石炭は7・4倍といった具合だ。

それではなぜ、日本は輸入燃料に依存するにもかかわらず、電気料金の上昇が小幅にとどまったのか。この背景の一つとして、日本の輸入LNGの多くが長期契約に基づくことが挙げられる。一般的に長期契約のLNG価格は何らかの価格指標に連動する形で設定されており、日本では石油価格連動の割合が高い。実はガス価格急騰の一方で、石油価格は同2・9倍にとどまっていた。つまり、長期契約のLNG価格もその程度の上昇にとどまったということである。

高騰したアジアLNG市場からも短期契約を通じて調達していたものの、その割合は小さく、日本全体でのLNG輸入価格の上昇は同3・8倍にとどまったのである。

【特集1世界の電気料金事情】物価と金利上昇で膨らむコストは即時転嫁を目指すべき

物価上昇や脱炭素化への対応で電力コストが上昇し続ける。そうした中で電気料金はどうあるべきか。大橋弘氏に見解を聞いた。

【インタビュー:大橋 弘/東京大学副学長】

――電気料金は今後どう推移していくのでしょうか。

大橋 電気料金は燃料市況など国際競争にさらされ上下する領域と、国内の資材価格や流通設備にかかわる領域の二つの要素で考える必要があり、今後は主に後者が膨らむことで上昇していくものと考えます。レベニューキャップ制度の導入に伴い、2023年に各エリアで託送料金の値上げを実施しましたが、物価や人件費を反映するため再度の値上げが予定されています。33年に始まるGX―ETS(排出量取引制度)の有償オークションも押し上げ要因です。

――政策的に押し下げてきた料金にこうしたコストを転嫁することは現実的に可能でしょうか。

大橋 GX(グリーントランスフォーメーション)を進める上で、電気の供給安定性は欠かせません。物価や金利の上昇が続く中で、電力会社に膨大な投資を促す必要があるわけです。それにもかかわらず、各社の財務体質が健全かと言えば全くそうではない。必要以上に厳格な規制料金の審査をはじめ、制度的にコスト上昇分を料金転嫁しづらい状況を作り出してきたことは政策的にアンバランスです。自由化した以上は、可能な限りリアルタイムに料金に反映できるようにするべきだと考えます。社会政策的に電気料金の上昇をどう抑制するかは別の問題であり、電力会社の持ち出しにより実現することではありません。

自由化で福祉的機能消失 困窮者支援は国の政策で

――政府は物価高対策として料金補助を繰り返しています。

大橋 経過措置として継続する規制料金の廃止を求める声が新電力などから上がる一方で、繰り返される補助金の実施が規制料金の継続を固定化することにならないかと懸念しています。問題の一端は、国民の給与が物価上昇に見合った上がり方をしていないことにあるはずです。健全な電力産業の発展のために、経過措置料金がどうあるべきか、しっかり議論すべきと思います。

電気料金の上昇は生活に困窮している世帯にとって大きな負担です。過去の規制料金には、三段階料金により多消費層が低消費層を支える福祉政策的な性質がありました。ところが、小売り全面自由化によって新電力が割高な多消費層を切り崩したことでその機能が消失しました。

市場化された世界の中だけで社会政策を実現することは相当な困難です。補助金を通じて困窮世帯以外も含めて一律引き下げていたのでは、脱炭素政策とも矛盾してしまいます。では、生活必需品である電気料金の負担を困窮世帯に対してどう引き下げるのか。そこはやはり、電気料金を通じて実施するのではなく、社会福祉政策として別途取り組むのが正攻法ではないでしょうか。

おおはし・ひろし 米国ノースウェスタン大学博士(経済学)。ブリティッシュ・コロンビア大学経営・商学部助教授、東大大学院経済学研究科教授(現職)、同大公共政策大学院院長などを経て2022年4月から現職。

【特集1】実質ゼロ達成でも海の熱膨張止まらず 温暖化前提の未来像が不可欠

地球の気候や生態系、地理的特徴などが絶えず変化する中を人間は生き抜いてきた。急激な温暖化に直面する今をどう乗り越えるべきか。平朝彦氏に話を聞いた。

【インタビュー:平 朝彦/東海大学海洋研究所長】

――2025年7~10月に国立科学博物館で開催された特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」を監修されました。私も鑑賞し、地球の変化に適応しながら生きてきた人類の歴史を垣間見ることができました。

平 かつてネアンデルタール人とホモ・サピエンスといった人類が共存していた時代、地球は氷期と間氷期の気候サイクルの繰り返しの中にありました。約2万5千年前の最終氷期から、氷が溶けて温暖化し、今の「完新世」に至るまでの激しい環境変化の中で、ホモ・サピエンス以外の人類と、世界中に存在していた大型哺乳類のほとんどが絶滅してしまいました。気候変動の歴史を人間がどのように生きてきたのかを振り返ることで、現代の急激な温暖化と、それによってもたらされる未来を考えるきっかけになったのではないかと思います。

数百年規模で温暖化は続く 氷床崩壊で海面上昇リスク

――現在の地球温暖化問題についてどのような認識を持っていますか。

平 南極やグリーンランドの氷床コアを分析することで、過去80万年の氷期と間氷期のサイクルの中で大気中のCO2濃度が180から280ppmの間で変動してきたことが分かっています。地球上の氷の量と大気中のCO2濃度の変化が見事に相関しているのですが、どういうメカニズムなのかは実はあまり分かっていません。

 ところが、人間の文明が発達すると同時にこの相関が崩れてしまいました。1958年にアメリカの科学者チャールズ・キーリング氏がハワイのマウナロアで初めて観測した時、CO2濃度は約315ppm、それが現在では430ppmまで上昇してしまいました。自然変動の振れ幅をはるかに超える、人間活動による急激な増加であり、これが地球温暖化の要因となっていることは確かです。

――では、その上昇した110ppmをどうにか抑え込めれば、国際的な温暖化対策目標である「1・5℃」目標を達成でき、気候変動を止められるということでしょうか。

平 それは不可能です。たとえ今、人為的なCO2排出量を実質ゼロにしたところで海の熱膨張は、今後数百年は続きます。現実として温暖化は続くことを前提に、人間社会の未来像を描かなければならないのです。

 今後、直面する最も大きなリスクの一つが、西南極氷床の急激な崩壊です。そうなれば海面は最大7m上昇することになりますし、グリーンランドの氷床の一部溶解も合わされば、10mの上昇もあり得ます。世界の人口の約7割が海岸沿いに集中して居住しています。7m海面が上昇し海岸線が大きく後退すれば、沿岸の大都市でさえ水没し、国によっては国土のほとんどが消失しかねません。数億人以上の気候変動難民を生み出すことになるでしょう。これは、現在の戦争難民をはるかに超える規模です。崩壊が予想されているのは200~300年後。今を生きる人の孫やひ孫の世代であり決して他人事ではなく、人類が解決しなければならない難問です。

南極氷床崩壊のリスクが迫る 提供:NASA/ロイター/アフロ

【特集1】長期的な投資最適化へ 市場と公的関与の併存探る欧州

洋上風力発電開発で先行してきた欧州でも、入札不調や事業中止が相次いでいる。投資促進と需要家への価格転嫁抑制を両立するべく、政策を見直す動きが加速している。

【寄稿:中島みき/国際環境経済研究所 主席研究員】

欧州では、近年のインフレや資金調達費用の増加などを背景に、洋上風力発電の入札不調や事業中止が続き、制度の見直しの動きが出ている。

欧州最大の設備容量を誇る英国は、海域リース権の入札と価格支援のCfD(差額決済)入札の二段階方式を採用。2022年のCfD第5回入札では、入札上限価格44ポンド/MW時(以下、価格は全て2012年ベース)に対し、応札なしとなった。これを受け、24年の第6回で入札上限価格を見直し実施した結果、54~59ポンド/MW時で落札された。ところが、このうち2・4GWを確保したデンマークのエネルギー企業オーステッドが今年5月、サプライチェーンコストの継続的な増加や金利上昇、完工遅延リスクなどを理由に事業中止を発表した。

かかる状況を踏まえ、今年の第7回では、契約期間を15年から20年に延長、英国内のサプライチェーンへの投資に対し、評価に応じて追加的収入を配分する「クリーン産業ボーナス」を導入するなどの見直しを行った上、入札上限価格を81ポンド/MW時(適用価格は113ポンド/MW時)まで引き上げた。風車の大型化や習熟曲線の効果、案件の大規模化、資金調達費用の低減などにより、落札価格は15年の第1回120ポンド/MW時から7年間で37ポンド/MW時まで低下したところ、今回の入札上限価格は17年の第2回落札価格75ポンド/MW時を上回る水準となった。

英国における洋上風力入札の価格推移(価格は2012年ベース)

海域リース入札にも課題はある。19年に公表のラウンド4では、最終的にオプション料の提示金額が高い事業者から落札する制度を導入した。契約締結後開発着手までの3~10年間、毎年オプション料を支払うものだ。21年2月の公表結果は、8GW全体で年間8億7900万ポンドと高額になった。業界団体は、ラウンド3の32 GWからの対象容量の大幅減が競争激化を招いたと批判。オプション料による開発費用の増加が、将来のCfD入札価格に反映されれば、最終的に需要家の負担となる可能性がある。

再エネが卸価格押し下げ PPA合意のハードルに

ドイツの入札は、海域の事前調査実施主体別に、事業者調査方式と政府実施方式がある。前者はFIP(市場価格に一定の補助金を交付)を採用し、補助金ゼロ入札が複数ある場合には、開発権に対する支払額が最も高い事業者を選定、後者は補助金ゼロを前提とし、事業者支払額に加え非価格要素も考慮して選定する。事業者調査方式の落札者は、石油・ガスメジャーの躍進が目立った。しかし、高額な支払額が最終的に需要家に転嫁され得るのは、前述のとおりだ。

さらに、ドイツでは、既に太陽光や陸上風力発電を中心に限界費用が低い再エネ電源の導入が進み、エネルギー危機後、卸電力市場の平均価格は低下傾向にあり、年間の約5%の時間帯でネガティブプライスが発生している。建設費の増加とは対照的で、PPA(電力購入契約)需給両者の価格合意のハードルが高くなっている。

他方、需要の高負荷期や再エネ出力低下時には、メリットオーダー・シングルプライス方式の下、ガス火力が価格決定要因となることが多い。このため、天然ガス価格が高騰すると、その影響が電力価格に反映され、価格スパイクが発生しやすくなる。ボラティリティが高くなると、中長期的な市場価格の予見性が低下する。設備投資の回収の不確実性が増すと、資金調達条件は厳しくなり、事業性の悪化や投資意欲の減退につながる。

洋上風力は火力電源と比較して、発電原価に占める初期設備投資の割合が大きい資本集約型電源である。従って、資金調達費用の多寡が発電原価を大きく左右する。今夏の補助金なしの2GWの入札が不調となったことに対し、業界団体は、CfD方式を採用した方が、資金調達費用の低減により発電原価は最大30%削減可能として、次回入札からの速やかな移行を主張する。

洋上風力発電発祥の地、デンマークでも24年に3サイトを対象として補助金なしの入札を実施するも全て不調となった。政府はこれを踏まえ、CfDへ制度変更の上、再入札を実施すると表明した。オランダでも10月、1GWの補助金なしの入札で応札者ゼロとなった。コスト増に加え、建設前の価格合意やPPA締結が困難などの状況を踏まえ、政府は補助金付きの新たな入札ラウンドを準備中だ。

安定・安価な供給狙い EUはCfD適用義務付け

EUの政策は、エネルギー危機を契機に、脱炭素化の促進と産業競争力維持の両立に舵を切った。ガス価格の影響による電力価格高騰時に、価格上限設定のないFIPなどの支援を受ける再エネ電源が、追加的利潤を得たとして問題となった。このため、昨年施行の電力市場改革では、産業力維持の観点から、長期的な価格の安定化を図るべく、価格上限のあるCfDの導入やPPA促進策(信用保証等公的支援の整備)を打ち出した。

加盟国は、27年7月以降、洋上風力を含む対象の非化石電源新設を支援する場合には、CfD(もしくは同等の効果を持つ支援)の適用を義務付けられた。CfDは、市場価格の変動へのエクスポージャーを抑え、ベースラインの収入が予測可能となるため、事業者は有利な融資条件を得られやすい。資金調達費用の低減は、より安価な再エネ電源の供給を可能とする。

EUは長期的な投資の最適化のため、短期の市場原理に委ねる制度設計から、市場と公的規制・介入との併存へと、大きく方向転換したと言えよう。

なかじま・みき 京都大学経済学部卒、同大大学院経済学研究科修士課程修了。
関西電力で調査、戦略、政策、海外事業開発、再エネ事業などに従事。22年
Jパワー入社。著書(分担執筆)に「電力改革トランジション再構築への論点」、
「カーボンニュートラル2050アウトルック」、「公益事業の変容」ほか。

 

【記者通信/11月19日】東ガスなど米eメタン事業を解散へ 今年度中のFID断念

東京ガスなどは、米キャメロンLNG基地近傍で進めていたeメタン製造事業「ReaCH4プロジェクト」を解散する方針を決めた。11月19日に開かれた資源エネルギー庁のガス事業環境整備ワーキンググループ(座長=山内弘隆・一橋大学名誉教授)の第4回会合で、同社の木本憲太郎副社長が明らかにした。

このプロジェクトを巡っては、東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、三菱商事、米センプラ・インフラストラクチャーの5社が2023年8月に、米メキシコ湾岸でeメタンを製造・液化し、国際的に輸送するサプライチェーン確立に向けた共同検討に関する基本合意書を締結。その後、大阪ガスが離脱し、残る4社で25年度中の最終投資決定(FID)を目指し検討を進めてきたが、インフレによるコスト上昇で経済性の悪化が避けられないことからFIDを断念した格好だ。今後は、カナダでの新規eメタンプロジェクトを有力候補とし、30年度までの製造開始を目指して具体的な協議を進めていくという。

インフレがeメタンプロジェクトを直撃した

木本氏は「豊富な水力発電由来のグリーン水素を利用できるなど、原材料調達に起因するコストの課題や土地の確保といった点で非常に優れている」と述べ、カナダの新規プロジェクトの事業の蓋然性が高さを強調した。

【記者通信/11月19日】安定供給確保にあの手この手 供給力確保義務の強化には業界から反発も

電力システム改革の検証を踏まえた制度改正の方向性が見えてきた。資源エネルギー庁は、電力小売り事業者に対する供給力確保の義務履行の強化や、公的機関による電源・系統投資への資金調達支援など安定供給確保に向けたいくつかの新制度を検討している。しかし、実務者からはその実効性に疑問を呈する声も少なくない。

中でも物議を醸しているのが、小売り事業者の供給力(kW時)確保の義務履行を強化する新制度案だ。実需給年度の3年前に想定需要の50%、1年前には70%を確保することを求めるもので、負担を強いられることになる小売り事業者の反発は強い。

エネ庁が9月8日から実施していた意見募集では、「施策の目的を明確化し、その目的に照らして達成手段の妥当性を丁寧に説明すべき」との意見が寄せられた。これを受け、11月11日に開催された「電力システム改革の検証を踏まえた制度設計ワーキンググループ(WG)」で事務局エネ庁は、義務履行強化の目的を①需要家に対する安定・継続的なkW時の供給、②料金の急激な変動の抑制――と整理した。

それでも、関係者は規制強化に納得しきれない様子だ。ある新電力関係者は、「目的は理解できた。だが、3年前に需要の50%確保といった水準を求めることが果たして手段として正しいのか」と疑問を呈す。

エネ庁は、規制強化の背景として22年の卸市場高騰を挙げているが、当時の混乱は小売り事業者がリスク管理を十分に行っていなかったことで、価格高騰に耐えられずに一方的な契約解除と、それに伴い一部の需要家が最終保障供給に移行せざるを得なくなったことに起因する。現在は、先物市場の活用や市場連動型の料金メニューを導入することで、需要家とリスクを分担する取り組みが進んでいる。同関係者は「こうした現状を踏まえずに、小売り事業者の市場依存度が当時と同程度にあるからといって問題視し、規律を強めようとしていることが腑に落ちない」と不満をあらわにする。

実効性ある仕組み作りが求められている

一方で、電源へのファイナンス支援には一定の期待が寄せられている。同日のWGでは、電力広域的運営推進機関を通じて電源や系統の投資資金を融資する枠組みが示された。大手電力関係者は、「中立性や公平性の観点からも一定の妥当性がある」と評価する。ただし、会合の中で大山力理事長が言及したように、実現するには広域機関の組織体制づくりや人材確保が大きな課題となる。広域機関には一般送配電事業者からの出向者が多いが、「事業者からしても優秀な人材を送り込む余裕がなくなっており限界がある」(電力大手関係者)のが実情だ。

電力システム改革の検証を通じて、安定供給巡る課題が浮き彫りとなった。エネ庁の制度改正案の方向性には多くの業界関係者が同調している。あとは、実務者の意見を踏まえた実効性ある仕組みを作り上げられるかだ。

【記者通信/7月30日】電力需要増見据えた供給力確保が不可欠 畠山氏「供給制約あってはならない」

7月1日に経済産業政策局長に就任した畠山陽二郎氏が28日、専門紙記者団とのインタビューに応じた。GXやDXの進展による将来的な電力需要増が見込まれる中、「電力供給の制約が日本経済全体の足かせになることは、決してあってはならない」と述べ、経済成長に備えるためにも供給力確保に万全を期すことの重要性を強調した。

将来の電力需要増については懐疑的な見方もあるが、伸びない想定で供給側が準備を怠れば「本来、電力さえあれば成長できるはずの場面を、みすみす逃すことになる」との懸念から、供給側の経済合理性のみに判断を委ね過少投資を招かない仕組みが必要との認識を示した。また、国際競争力の観点からは「CO2フリー電源の有無が国内投資を呼び込む決定的な差となる」ことから、ファイナンスを後押しする政策措置を講じる意向だ。

インタビューに応じる畠山経済産業局長

一方で、米トランプ政権が脱炭素政策の転換を進める状況にあっても、世界的な脱炭素の機運は後退しないと見る。米国を含め欧州やアジアの企業は取り組みを継続しており、脱炭素技術の導入によって競争力を獲得していくという課題に変わりはなく「カーボンニュートラル(CN)に背を向ける動きがあったとしても、それはむしろチャンスと言える」と語った。

CNに向けた技術を早期に習得し収益事業化することは、引き続き国際競争の中心的な課題と位置付け、成長志向型カーボンプライシング構想を通じ、脱炭素と経済成長の両立を図る取り組みを推進していく構えだ。