太陽光発電の開発や運用を手掛けるアイ・グリッド・ソリューションズは7月9日、余剰電力を再生可能エネルギーによる受電を志向する企業に供給する新サービス「循環型電力」を開始すると発表した。賃貸や築古などの理由で、自ら設置することが難しい企業のニーズに応える狙いだ。
同社は全国1200カ所以上の施設でオンサイトPPA(電力購入契約)事業を展開しており、そのうち305施設で余剰電力が発生している。7月時点で余剰の発電容量は合計58MWに上り、発電電力量の2割が余剰となっている。AIを活用したポテンシャル評価による試算では、全国約3万施設への導入を想定した場合、年間発電量200億kW時のうち120億kW時が余剰となる可能性があるという。今後も増加が見込まれる未活用の電力を捨てずに循環させる仕組みとして、新サービスの導入に踏み切った。
循環型電力は、設備の設置工事が不要なため、契約から供給開始までの期間は、オンサイトPPAで約1年を要するところ、最短で2カ月に短縮可能となる。
料金プランは、午前9時~午後3時の昼間と、午後3時~翌午前9時の夜間に分けた2プランを用意。昼間のプランは単価を20年間固定し、燃料費調整額を課さない仕組みとする。国際情勢の不安定化などで変動する電力価格の高騰リスクを抑えることができ、夜間の価格変動を加味しても、価格幅を約40%低減できるとしている。

同サービスを実現するのが、余剰電力量の精微な予測を可能にする同社独自のAIプラットフォームだ。秋田智一社長は、「分散電源をできる限り地産地消で、社会的コストをかけずに循環させる構造を実現する上で、デジタル技術が極めて重要になる。このプラットフォームを活用し、今回のようなサービスを今後も展開していきたい」と強調した。















