4月の開幕前に報道陣向け公開 エネ業界パビリオンは体験型展示
【大阪・関西万博】
4月13日の「2025年大阪・関西万博」開幕を前に、電気事業連合会は「電力館 可能性のタマゴたち」、日本ガス協会は「ガスパビリオン おばけワンダーランド」をそれぞれ報道陣に公開した。

電力館はカーボンニュートラル(CN)のさらに先を見据えた社会の基盤を支える電力業界ならではの視点で未来社会を描くことを展示のコンセプトにした。入館者はタマゴ型の光るデバイスを手にしながら館内を巡り、核融合、無線給電、直流送電など30の展示を体験できる。
無線給電の展示はディスプレイに映し出す家電やEVなど電気を利用する製品にスティック型コントローラーで電気を送り、他の参加者とスコアを競う。こうしたゲーム感覚で楽しめる展示が盛りだくさんだ。岡田康伸館長は「30のテーマは展示を体験したときにワクワクドキドキするか、を基準に選定し、エンタメと学びを両立させることを念頭に展示を作り上げてきた。ぜひ楽しんでもらいたい」と意気込みを語った。
VRで人間がおばけに変身 e―メタンの仕組みを紹介
ガスパビリオンは「化けろ、未来!」をコンセプトとした。「50年CNの実現に向けて、一人ひとりが意識や行動を変える」などの意味を込めた。金澤成子館長は「ワクワクドキドキする体験を通じて、子どもたちが環境や未来のエネルギーについて考え、より良い1歩を踏み出す、“化ける”きっかけを提供したい」と説明する。

パビリオンは「化ける体験エリア」と「化ける展示エリア」に分かれている。体験エリアでは、仮想現実(VR)専用の「バケルゴーグル」を着用。参加者自身も周りの人もおばけに変身して、温室効果ガス削減の取り組みや、エネルギーの大切さを遊び感覚で理解してもらう。展示エリアでは、CO2をリサイクルしてe―メタンに変える仕組みをわかりやすくグラフィックや映像で説明する。
大阪万博では、水素燃料電池船やメタネーションなど、さまざまなエネルギー関連の施設やデモがある。「未来社会の実験場」としたコンセプトの通り、エネルギーの未来が体感できる数々の展示は来場者にどんな驚きをもたらすのだろうか。