電気とセットでより“お得”に 東京・大阪で都市ガス取次ぎ開始

2025年4月4日

【NTTドコモ】

NTTドコモが6月、東京・大阪エリアで都市ガスの取次ぎ販売を開始する。

2022年に参入した電気と合わせ、ポイント還元による“お得感”を打ち出し契約獲得を目指す。

大手携帯キャリアのNTTドコモは、満を持して都市ガス小売りビジネスに参入することを決めた。

サービス名は「ドコモ ガス」。6月に東京、大阪の大手都市ガス2社の取次ぎとして、まずは両エリアでサービスに着手し、ニーズに応じて他エリアへの進出を検討する。2022年3月に参入した電力小売り事業と合わせ、家庭向けエネルギー供給に一層注力していく考えだ。

競合するKDDIとソフトバンクが、すでに電気と合わせて都市ガス販売を手掛けているが、取り扱っているガスのメニューは標準的な一メニューのみ。同社が取り次ぐのは、床暖プランなどを含む大手ガス2社が展開する料金メニューで、支払い額に応じて「dポイント」を貯めることができる。

エネルギー戦略について語る小島氏


豊富な料金プラン 経済圏強化で囲い込み狙う

「電力小売りに参入した当初から、競合他社に対抗するためにはガスへの参入は不可欠と考えていた」と語るのは、コンシューマーサービスカンパニー・エネルギーサービス部の小島慶太部長だ。22~23年に燃料費高騰という逆風に見舞われ参入のタイミングを模索していた中、「大手2社にドコモ経済圏に魅力を感じていただけたことで、協業が実現した。参入は遅れたが、大手都市ガス会社とほぼ同じメニューを取り扱えることは、大きな差別化要素になる」と自信を見せる。

また、「ドコモでんき」や「dカード」との組み合わせで、ポイント還元率がアップする仕組みを用意。ドコモでんきでは、対象回線プランの利用者がドコモガスを利用し、dカードで料金を支払うことで、還元率は最大2%アップする。最大還元率は東京エリアで14%、大阪エリアで22%となり、東京に住む4人家族の場合、ドコモでんきとドコモガスの還元を合わせると、年間で2万3000円相当のポイントが付与される計算だ。

“お得感”を訴求することで、ドコモでんきの既契約者のセット契約、電気とガス同時の新規契約を獲得し早期に10万件達成を目指す。「事前予約は開始1週間で1万件を超えた」(小島氏)と言い、2月25日のサービス開始発表後の反応は上々のようだ。

貯めたポイントは、加盟店での買い物の支払いなどに使えるほか、ドコモ光、ドコモでんきなど、同社サービスの毎月の料金の支払いに充当できる。7月以降は、あらかじめ設定したポイント数を毎月自動で充当する機能が追加される。提供サービスの多様化、ポイントの貯めやすさの追求、そして使い道の選択肢拡充により「ドコモ経済圏」を強化し、長期でのユーザーの囲い込みを狙う。

同社は、21年9月に「2030年カーボンニュートラル(CN)」宣言を公表し、事業活動での温室効果ガス排出量を30年までに実質ゼロにするとともに、経済活動を通じて社会全体のCNに貢献する方針を打ち出した。ドコモでんきのスタートはその一環であり、家庭のエネルギーのCN化後押しを目指している。

実際、ポイントサービスに魅力を感じて契約する人が多い一方、60万超の契約者の約半数が再生可能エネルギー由来の電気を供給する「ドコモでんき Green」を選択している。「ただ料金が安いわけではなく、ユーザーには電力購入するだけで社会貢献するという選択肢を提供できている」(小島氏)

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