【インフォメーション】エネルギー企業・団体の最新動向(2025年5月号)

2025年5月16日

【理研計器/ガス検知器のメンテナンス車両を導入】

理研計器は3月、災害発生時にインフラ復旧作業者が持ち込むポータブルガス検知器を現地で点検できるメンテナンス車両「REM1(レム・ワン)」を自社拠点に配備した。従来はガス検知器の修理や点検の必要が生じた場合、同社の拠点に送り、作業完了後に返送してもらう必要があった。REM1は点検設備を搭載しておりその場で点検作業が可能で、迅速なインフラ復旧作業に貢献できる。災害復旧支援やBCP活動などに活用する予定で、担当者は「今後は東日本・西日本の拠点に1台ずつの配備を目指す」と説明する。大災害発生時においても日本全国をカバーできるようにする計画だ。


【東京都/脱炭素都市へ新たな目標を策定】

東京都は3月28日、「ゼロエミッション東京戦略 Beyondカーボンハーフ」を策定した。2050年脱炭素化達成に向け、35年までにCO2排出量を00年比で60%削減する新たな目標と、それを達成するための31の個別目標を設定。30年までにCO2排出量を00年比で半減するカーボンハーフのほか、今年4月には太陽光パネル設置義務化も始まり、実効性のある施策を推進する構えだ。再生可能エネルギーの基幹エネルギー化やエネルギー効率の最大化、水素エネルギーの社会実装、適応策の強化など、あらゆる取り組みを戦略的に展開し、世界のモデルとなる「脱炭素都市」の実現を目指す。


【東芝/放熱性能2倍のリチウムイオン電池モジュール新発売】

東芝は4月8日、放熱性能を約2倍に高めたリチウムイオン電池SCiBモジュールの新製品を発表した。リチウムイオン電池は短時間で高い電力を連続して入出力すると、電池に熱が発生し寿命が短くなる。このため、短時間での連続高入出力を実現しながらも、放熱性能を高め電池寿命を維持することが課題だ。新製品は、底板にアルミニウムを採用したことで、放熱性能が従来モジュールの約2倍になり、高電力の短時間連続入出力と電池寿命維持の両立が可能になった。EVバス、電動船の急速充電や定置用途での電力負荷平準化を想定した使い方にも対応できる。


【東京ガス/ガスエンジンを使った袖ケ浦発電所が完成】

東京ガスは3月27日、袖ケ浦LNG基地(千葉県)内に建設した袖ケ浦発電所(9万7800kW)の竣工式を行った。発電設備はガスエンジン10台で構成されており、起動即応性の高さを生かした柔軟な出力調整に対応できるのが特徴。同社では、再エネの出力や電力需要の変動に対応するなど、系統安定化と再エネの普及拡大に向けた調整力として活用していく。


【パーパス/風呂給湯器の新製品を発表】

パーパスは4月1日、「FLashシリーズ」の新製品「GX―HFL241/201/161」シリーズを発表した。独自の出湯制御技術により最小の給湯能力は0.3号、作動流の最低量は毎分1.5ℓを実現している。最近人気の節水カランや美容系シャワーヘッドを使用しても、温度が上下することなく給湯することが可能だ。5月1日から販売を開始する。


【愛知時計電機/家庭用超音波式E型保安ガスメーターを発売】

愛知時計電機は4月7日、家庭用超音波式ガスメーター2.5号と4号のリニューアル品を発表した。特徴は、端子台スペースの拡張による持続効率の向上と、使用状況により外部端子の併用、端子切り替えが可能となった点だ。また新たにマルチメニュー表示機能を搭載したことにより、現場状況の確認ができるようになった。5月から販売を開始する。