ユーザー自らガス検知器を点検 現場作業の効率化をサポート
【理研計器】
ガスインフラの維持に欠かせないガス検知器。現場に出向くときには欠かさず携帯するものであり、作業時に手元にないと困る機器だ。そんなガス検知器の利便性が大幅に向上する設備として、理研計器はガス調整器「SDM―230」の販売を開始した。同製品は、同社のポータブル型ガスリーク検知器「SP―230」シリーズの定期点検やバンプテスト(使用前点検)をユーザー自らが短時間で行えるもので、短時間で点検してすぐに利用できるのが特長だ。

従来、定期点検時には理研計器宛てに検知器を送り、点検後に送り返してもらっていたため、2週間程度の時間を要していた。これがSDM―230を利用すると、定期点検は約5~10分程度、バンプテストは約2~4分と短時間で済ませることができるため、すぐに利用可能だ。
部品交換などを伴うオーバーホール点検も自前で可能。センサーやポンプなどの必要な部品を注文、現場で部品交換、SDM―230で定期点検を実施すれば完了する。
点検は、最大5台まで連結して実施することが可能で、効率的に作業できるのも魅力だ。
デジタル管理が可能 メーカー無償修理を保証
点検結果のデータ管理など、ソフト面においても大きな進歩を遂げた。付属のPCソフトと連携すれば点検履歴の確認や「点検成績表」、「機器管理表」を発行できる。点検成績表で不具合が示された場合には、同社が販売するガスボンベの登録番号が記載されていることなどいくつかの保証条件に適合すれば、定期点検日から3カ月以内なら、必要な修理を無償で行うメーカー保証がついている。
また、エクセルで出力可能な機器管理表には、最終バンプテスト日、最終定期点検日、次回点検日の情報などを取り込むことができ、ガス検知器の管理における一連の工程を確認できる。
このように、SDM―230は点検時間の削減、機器管理の向上だけでなく、点検コストや作業の削減にも寄与する。一定期間預けておく必要がなくなったため、代替機も不要となり、送付作業や料金の負担なども軽減できる。
労働人口の減少による人手不足の拡大が懸念される中、効率的な作業の促進は急務だ。そうした取り組みを支援する同製品は今後ますます需要が高まっていくだろう。