【特集2】燃料品質で燃焼具合が代わるバイオマスボイラー独自設計で連続運転や高効率運転を可能に
2025年8月1日
【日本サーモエナー】
タクマの子会社である日本サーモエナーは5月、木質バイオマス蒸気ボイラー「BSU-1200N型」(換算蒸発量1.2t/時)の販売を開始した。バイオマスボイラーは再生可能エネルギーである木質チップなどを活用するため、CO2削減対策の観点で注目されている。だが、含水量やサイズなど燃料の品質によって燃焼具合が変わり制御や安定稼働が難しい。本製品はリサイクルした木質チップを燃料とする一方で、同社独自の設計によって連続運転や高効率運転を可能としている。また、簡易ボイラーと小型ボイラーを組み合わせることで85%の高い熱効率を実現している。
建設や運用に関係する費用削減にも貢献している。機器は屋外設置のため設備を格納するための建屋の建設が不要で、土木関係の工事では基礎工事のみだ。
また、燃料チップ(50㎥トラック2台分)の貯留も可能で、ストックした後は自動運転を行う。そのため運転に関わる人件費を削減できる。
ガス体エネルギーへの燃料転換によるCO2削減効果は大きいが、化石資源を燃焼している限り脱炭素にはなり得ない。バイオマス燃料への燃転により脱炭素が実現できるのか注目される。
