【特集1】バイオエタノールの総力戦 運輸部門CNレースで勝ち残れるか

2025年11月2日

トウモロコシやサトウキビなどの植物を原料とする「バイオエタノール」が、
運輸部門のカーボンニュートラルの現実解として再び脚光を浴びている。
これまで主流だったEV(電気自動車)は、全世界で普及速度が鈍化。
エネルギー密度が高く運搬性や貯蔵性に優れる液体燃料の優位性が見直される中、
合成燃料「eフュエル」の商用化は2030年代前半まで待たなければならない。
そこで、既に製造技術が確立し製造コストもeフュエルに比べ安価な
バイオエタノールに白羽の矢が当たった形だ。
とはいえ、安定調達や燃料品質、供給インフラの整備、車両対応など、
社会実装に向けてはさまざまな課題が立ちふさがる。
政府、石油業界、そして自動車業界―。
バイオエタノールの導入実現に向け、官民一体の総力戦が幕を開けた。

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