設立75周年で記念講演会 エネ6団体トップが一堂に会す

2026年1月6日

【日本動力協会】

日本動力協会が2025年12月1日に開いた講演会では、設立75周年を記念し、同協会を含めエネルギー関連6団体のトップが一堂に会した。同協会の廣瀬直己会長、電気事業連合会の林欣吾会長、日本ガス協会の内田高史会長、石油連盟の木藤俊一会長、カーボンフロンティア機構の渡部肇史会長、日本電機工業会の漆間啓会長が登壇。「エネルギー変革への道筋」をテーマに、直面する課題や目指す方向性などを語り合った。

エネ団体トップが集まり講演や討論を行った

前半は各会長が講演。林会長は、需要トレンドや電源・系統を巡る多様な課題がある中、将来に向けた安定供給と脱炭素の両立を進めると強調した。足元では「この冬、来年(26年)夏は需給が厳しい場面が想定される」「こうした危機があると認識してほしい。その上で供給力の断絶が起こらないように万全を尽くす」と述べた。

内田会長は「ガスビジョン2050」を解説。ガス灯、LNGに続きカーボンニュートラル(CN)は第3の導入期だとし、eメタンやバイオガスを中心としたCN化の方針を説明した。さらに「急増が予想されるデータセンターに向けた電力供給にもガスコージェネが役立つと確信している」との見解を示した。


足元で脱炭素の機運変化 3Eのバランスどう取るか

その後はパネルディスカッションに。モデレーターの廣瀬会長が、COP30の報道の低調ぶりが象徴するような脱炭素の機運の変化に触れ、「3E(安定供給・経済性・環境性)のプライオリティ付けをしていかなければならないことが現実」だとし、各人に今後の3Eのバランスがどうなるかなどを問うた。

林会長は「0―100ではない。産業・社会構造そのものが変わることであり、複雑に絡み合っている問題」としつつ、脱炭素を巡る足元の情勢変化に振り回されないことが肝要だとした。内田会長は「安全保障は他の二つと比べどの時代・局面でも重要」「日本はその上でトランジションの議論をすべき」と回答。木藤会長は、地道な低炭素化で50年CNを目指すべきで「時間軸を見誤らない形で進めることが大事」と述べた。さらに、アジアを念頭に石炭利用も排除せず、日本の技術移転が今後5~10年で重要になる(渡部会長)、技術力で三つのEのバランスを取るに尽きる(漆間会長)といったコメントもあった。

冒頭には世界エネルギー会議のアンジェラ・ウィルキンソン事務総長兼CEOも登場し、日本への期待などを述べた。