【記者通信/1月21日】常態化する電気ガス代支援 国が本来注力すべき施策とは
円高に転じない限り値下がりは期待できず
これは、電気・ガス料金にも言えることだ。現在、石油、LNG、石炭といった化石エネルギーの国際市況は落ち着いて推移している。要は円安によって割高感が引き起こされているわけで、円高局面に転じない限り電気・ガス料金が値下がりする可能性は低い。このため、使用量が増える夏場や冬場になると利用者の負担感は強まり、メディアなどを通じて国民が「高いエネルギーコストを何とかしろ」と声を上げ続ける以上、国の補助も断続的に続くことになろう。そこに投じられる国費は5.5兆円を超えて、どこまで膨れ上がることやら、考えるだけで恐ろしい。
とりわけ電気代に関しては、料金低廉化に資する原子力発電の再稼動が東日本の50Hzエリアを中心に遅れている現状も見過ごせない。東北電力女川2号機に続き、21日にはようやく東京電力柏崎刈羽6号機が再稼動にこぎつけた。27年度に北海道電力泊3号機、その後、特定重大事故等対処施設の工事が完了した段階で柏崎刈羽7号機が続く見通しだが、その先のメドが依然として立っていない。今後、日本原子力発電東海第二、東北電力東通1号機や女川3号機、北陸電力志賀2号機、中国電力島根3号機などが順次稼動すれば、火力発電のウエイトが減少し、日本全体の電気料金水準の低下に少なからず貢献するはずだ。

が、今のところ政府からは再稼動を強力に推進するという意気込みは伝わってこない。むしろ、中部電力による浜岡原発の基準地震動のデータ不正操作問題によって、逆風が吹いている状況だ。高市氏は、19日の会見で「原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、地元のご理解を得ながら、再稼動を進める方針に変わりはない」と、従来の政府見解を繰り返すにとどまった。


